アンフォーゴトゥンは次週のクイーンエリザベスステークスで引退を迎える世紀の女傑ウィンクスと同じC.ウォーラー調教師の管理馬。昨年はザ・チャンピオンシップス2日目のオーストラリアンオークスでG1初制覇を飾り、3歳牝馬の頂点に立ってシーズンを締めくくった。ただ、2400mのオークスを勝った一方で、4歳を迎えた今季は2000m以下のレースにしか出走していない。前走までの7戦のうち、勝ち鞍は9月のG2チェルムズフォードステークスのみと足踏みしている印象もあるが、その1勝をはじめ、1600m戦では全3戦とも3着以内の結果を残している。

3着に敗れた2戦というのもG1レースで、前々走のチッピングノートンステークスは1着が厩舎の先輩ウィンクス、2着も昨年のドンカスターマイル優勝馬ハッピークラッパーという最強クラスの相手。馬齢重量戦のためウィンクスとは同斤と条件も厳しかった。また、エプソムハンデキャップは1着のハートネルに0.9馬身差の惜敗だったが、当時と今回の比較ではハートネルがハンデ1kg増に対し、アンフォーゴトゥンは1kg減で都合2kg差になる形。1kgで1馬身とされる机上の計算では、スタートの段階ですでに1馬身余り逆転している格好だ。ウォーラー師は最近11年のドンカスターマイルで6勝を誇っており、この馬が勝利を手にしても何ら不思議はない。