ドバイターフ

Dubai Turf

2018/03/31(土)24時35分発走 ※発走日時は日本時間

メイダン競馬場

見どころ

C.デムーロ騎手とコンビを組むヴィブロスは連覇に期待がかかる。
C.デムーロ騎手とコンビを組むヴィブロスは連覇に期待がかかる。

前から後ろまで隙のない配置、5頭出し日本勢の勝機

今年のドバイターフには史上最多となる5頭の日本調教馬が参戦することになった。いずれもG1連対経験があるばかりか、4頭はG1勝ち馬。しかも3頭は海外G1の優勝馬と実績の裏付けも十分で、これほどのメンバーを持ってするなら日本馬の勝利を期待したくもなる。むしろ日本の競馬ファンとしては、負けてほしくないというのが率直な心境ではないだろうか。

5頭の顔触れは逃げも打てるクロコスミア、先行を軸に自在性あふれるネオリアリズム、中団から鋭い決め手で差し込むヴィブロスとリアルスティールの歴代優勝馬、そして後方で機をうかがうディアドラとポジションの棲み分けも明確。どんな流れにも対応できる布陣で隙がなく、これだけ実力馬がそろえば他国の陣営がマークを絞るのも難しい。その分だけ勝ち馬予想の難易度は増すが、勝利への大きな期待とともに観戦できるのは何よりだ。

対抗勢力は4頭を送り込む地元のゴドルフィンで、その筆頭格はベンバトル。英ダービー5着の実績があり、この一戦に向けメイダン競馬場で3戦を消化するなど臨戦過程も万全だ。ほとんどの英ブックメーカーで前売り1番人気に推されており、欧州目線では優勝候補に挙げられている。ただ、G1未勝利の身で一流クラスと呼べる相手に勝った経験がなく、前哨戦でも重賞初挑戦のブレアハウスに足元をすくわれた。今回は試金石と見ておくのが妥当と思われる。

ベンバトルに勝機があるのなら、前哨戦でゴドルフィン勢に包囲網を敷かれながらもアタマ差でゴールしたジャヌービの巻き返しがあっていい。今回は日本馬に意識が集中する相手関係となり、一転してノーマークに近い形となるだろう。1月から前走までメイダン競馬場で4戦し、初戦の1200mから200m刻みで距離を延ばしてきた。同じ距離で走るのは5戦目にして初めてになり、ドバイの競馬を知るM.デコック調教師の戦略も不気味だ。

アイルランドのA.オブライエン調教師が送り込むランカスターボンバーは、鞍上が日本馬を熟知するR.ムーア騎手。2年前にはリアルスティールをドバイターフ優勝に導いたほか、ネオリアリズムにも3回騎乗して勝ち鞍がある。ランカスターボンバーには勝ち鞍こそないもののG1好走歴が多数あり、いつ手が届いても不思議のない実力を秘めている。

フランスのトレスフリュオースは昨年のドバイターフでヴィブロスに続いたエシェムに似た雰囲気がある。G1連対の実績があるのは同時期のエシェム以上。通算7戦とキャリアが浅く、伸びしろも十分にありそうだ。