ドバイゴールデンシャヒーンで中心を担うのは例年通りアメリカ勢となるだろう。その中で実力を測りやすく、強さも明らかになっているのがドクターシーヴェルだ。昨年のBCスプリントでは日本から遠征したマテラスカイと対戦している。当時は日本が誇る快速馬から2馬身と離れず追走し、最終コーナーを待たずに抜き去って先頭。ゴール寸前でアロハウエストに差されたものの、ハナ差の2着と紙一重の内容を残した。最大の舞台で2番人気の評価通りの結果を残したことからも、現役屈指のスプリンターであることが解る。

ここまでの歩みは2歳秋のデルマーフューチュリティでG1初制覇。その後は三冠戦に目もくれず、9か月半の充電から昨年6月の条件戦で復帰すると、2戦目のビングクロスビーSで2度目のG1制覇、さらにG2サンタアニタスプリントチャンピオンシップSと3連勝して駒を進めたのがBCスプリントだった。

BC後は暮れのマリブSに出走して最下位の7着に大敗したが、当時はスタート直後に前方をカットされて最後方に下がる不利。最終コーナーでは大きく外を回らされ、BCとは全く異なる不本意な内容に終始した。帰厩後にはウイルス感染が原因の熱発もしたため参考外とできる。それから3か月を空けて臨む今回、体調さえ整っていれば優勝争いに絡んでくるはずだ。