ダービー馬の威信を賭け、シャフリヤールの2022年が遠くドバイで幕を開ける。3歳の昨年はデビュー2戦目の共同通信杯でエフフォーリアの3着に完敗を喫するも、次戦で毎日杯に回るとポテンシャルを開放。1分43秒9（芝1800m）のJRAタイレコードを叩き出して重賞初制覇を飾り、直行した日本ダービーでは3か月半前に屈したエフフォーリアを際どく差し切って最大のタイトルを手にした。

しかし、秋は始動戦の神戸新聞杯で不良馬場に持ち味の瞬発力を封じられて4着。続くジャパンCでは序盤に力むなどして最後に伸びを欠き、コントレイルとのダービー馬対決に完敗した。ダービーとジャパンCは同舞台で前走からのレース間隔も2か月だが、決着時計はジャパンCが3秒近く遅かった。それが折り合いに影響を与えたのなら、スローペースになりやすいドバイシーマクラシックでは課題となる。

シャフリヤールの全兄アルアインは毎日杯勝ちから皐月賞を制してクラシックホースとなったが、その後に勝ち切れないレースを続けて5歳の大阪杯まで2年も白星から遠ざかった。弟も毎日杯勝ちからダービー馬となったものの、秋以降は連敗しており歩みが似ている。一度は並んだエフフォーリアが年度代表馬となり、再び差をつけられている現状打破へ、毎日杯からちょうど1年で迎えるドバイシーマクラシックを反転攻勢の契機としたい。