G1に挑戦すること5回。たっぷり見せ場を作りながら、栄光に手が届かない現状をどうしたら変えられるか。G1初挑戦で距離も長かった菊花賞（6着）やハイペースに沈められた昨年の香港カップ（11着）は度外視できる。しかし、勝負懸かりのマイルG1を3戦しながら入着に至っていない。京王杯スプリングC、スワンSと前哨戦では鮮やかな末脚を繰り出してきた一方、前走のマイルCSでもゴール前で大きな不利を受けるなど、本番になると運に見放されてしまっているような状態。この流れを反転できるかが課題だ。

香港マイルで勝ち負けするには、力関係が判然としない地元勢よりも、まずは春秋の頂上決戦で先着されたロゴタイプとネオリアリズムを逆転することが先決。ロゴタイプにペースを握られた安田記念では末脚を封じられてしまったものの、昨年の富士SとマイルCSでは1馬身余り先着しており、負かせない相手ではない。5着に終わった前走にしても、不利がなければネオリアリズムとの約1馬身差は入れ替わっていたかもしれない。マイルG1の実績で一歩譲らざるを得ないのは事実だが、両馬との力関係が拮抗していることは間違いなく、その末脚で壁を突き破るチャンスもあるはずだ。