クイーンエリザベス2世カップ

Queen Elizabeth II Cup

2017/4/30(日)17時35分発走 ※発走日時は日本時間

シャティン競馬場

日本馬挑戦の歴史

日本馬の歴史

レース史上唯一の連覇、燦然と輝くエイシンプレストンの偉業

クイーンエリザベス2世カップ(QE2C)は創設から20年を経過した1995年に外国馬も出走可能になり、この年にさっそくフジヤマケンザンが参戦した。同馬は半年ほど前の1994年末に香港国際カップで4着に善戦。その実績も手伝って2番人気の高い評価を受けたものの、それが徒になる形となって厳しいマークを受け、包まれたまま身動きできずに10着と大敗してしまう。しかし、フジヤマケンザンは同年の暮れに3度目の香港遠征を敢行し、見事に香港国際カップを制覇。現地における日本調教馬の先駆けとなった。

7年後の2002年には、国際G1に昇格して2回目を迎えたQE2Cにエイシンプレストンとアグネスデジタルが名乗り。両馬もフジヤマケンザンと同様、前年暮れにシャティン競馬場で実戦を経験しており、エイシンプレストンは香港マイル、アグネスデジタルは香港カップに優勝していた。

レースでは欧州G1戦線で活躍中のグランデラに1番人気を譲ったものの、2番人気のエイシンプレストン、3番人気のアグネスデジタルとも好スタートを決め、立ち遅れてチグハグな前半になったグランデラをマーク。直線で1番人気馬が抜け出す構えを見せると、アグネスデジタルは背後から内へ、エイシンプレストンは中団後ろ目から大外を豪快に伸びて挟み撃ちにする。そのままエイシンプレストン、半馬身差でアグネスデジタルの順にゴールを駆け抜け、日本調教馬として史上初の海外G1ワンツーフィニッシュを成し遂げた。

エイシンプレストンは2003年もQE2Cに参戦。ディフェンディングチャンピオンとして堂々の1番人気に支持されると、最内枠から真っ先にゲートを飛び出して流れに乗る。好位から中団へとじっくり脚を溜めて直線を迎えたエイシンプレストンは、前年と同じように外から他馬を一掃して1馬身3/4差の完勝を収め、今度はレース史上初の連覇を達成した。

日本調教馬が大いに存在を知らしめたものの、その後は2010年まで3頭の挑戦に留まり、それぞれ善戦した一方でアドマイヤムーンの3着が最高。しかし、エイシンプレストンの初制覇から10年が経った2012年に遠征したルーラーシップは、直線で最内から一気に4馬身近く突き抜けて圧勝し、悲願のG1タイトルを手に入れた。

それ以降は勝ち星こそ挙げられていないが、日本調教馬は毎年参戦してエイシンフラッシュが3着(2013年)、ステファノスは2着(2015年)に惜敗。2014年と2016年も最高4着と上位争いを演じ、存在感を発揮し続けている。

馬名 性齢 着順 騎手 調教師
1995 フジヤマケンザン 牡7 10 蛯名正義 森秀行
1997 ダンスパートナー 牝5 8 四位洋文 白井寿昭
マイネルブリッジ 牡5 9 坂本勝美 伊藤正徳
2002 エイシンプレストン 牡5 1 福永祐一 北橋修二
アグネスデジタル 牡5 2 四位洋文 白井寿昭
2003 エイシンプレストン 牡6 1 福永祐一 北橋修二
2007 アドマイヤムーン 牡4 3 武豊 松田博資
2008 マツリダゴッホ 牡5 6 蛯名正義 国枝栄
2010 ネヴァブション 牡7 4 後藤浩輝 伊藤正徳
2012 ルーラーシップ 牡5 1 U.リスポリ 角居勝彦
2013 エイシンフラッシュ 牡6 3 M.デムーロ 藤原英昭
2014 エピファネイア 牡4 4 福永祐一 角居勝彦
アンコイルド 牡5 10 K.ティータン 矢作芳人
2015 ステファノス 牡4 2 福永祐一 藤原英昭
2016 ラブリーデイ 牡6 4 J.モレイラ 池江泰寿
ヌーヴォレコルト 牝5 6 武豊 斎藤誠
サトノクラウン 牡4 12 Z.パートン 堀宣行