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【クイーンエリザベス2世C】日本馬による上位独占も!? 近5年のレース傾向

2021年04月22日 14:00

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 シャティン競馬場の芝2000mを舞台に行われるクイーンエリザベスⅡ世カップ。香港のG1・3レースがまとめて施行される「チャンピオンズデー」のメインとなる一戦だ。一昨年にはウインブライトが勝利するなど、日本でもよく知られる同レースを近5年のデータを中心に分析する。

 表1はクイーンエリザベスⅡ世カップ近5年の3着以内馬一覧。昨年は日本からの遠征馬はいなかったものの、2017年ネオリアリズム、19年ウインブライトと日本馬が2勝をあげている。

 地元香港馬は昨年のエグザルタントら3勝をあげているが、過去に3着以内に入った経験がある馬が再度好走するリピーター傾向が大きな特徴だ。近5年でもワーザー、パキスタンスター、イーグルウェイ、エグザルタントの4頭が2度好走している。また、A.クルーズ厩舎の馬が毎年1頭は3着以内に入っている

 少頭数で17年のように堅く決まることもあるが、16年や18年のように人気薄の香港馬が馬券に絡むケースもある。

 表2は近5年のゲート番別成績。1番ゲートに入った馬が18年パキスタンスター、一昨年ウインブライトと2勝。昨年もフローレが2着と3年連続で連対しており、連対率・複勝率60%と高い。3番ゲートの馬も複勝率60%で並んでいる。勝ち馬はすべて6番より内の馬から出ている

 7番から外では8・9番ゲートから2着1回ずつ。なお、7番、10番~13番からは3着以内馬が出ていない。

 表3は3着以内馬の前走成績。勝利した日本馬2頭はともに前走中山記念で勝利をおさめていた。

 地元香港馬ではチェアマンズトロフィー組が18年パキスタンスターが勝利し、3着以内に最多の4頭が入っている。19年を除いて、毎年1頭ずつ3着以内に入っている。香港ゴールドカップ組が3頭、香港ダービー組が2頭と続く。

 16年3着ブレイジングスピード、昨年3着イーグルウェイを除く13頭は前走で4着以内に入っていた

 表4は2012年以降に出走した日本馬の成績一覧。12年~19年まで日本馬はのべ14頭が挑戦し、1着3回・2着1回・3着2回で複勝率42.9%と優秀だ。好走した6頭はいずれも前走で3着以内に入っていた

 今年日本からはデアリングタクト、ラヴズオンリーユー、グローリーヴェイズ、キセキと4頭が出走を予定している。なかでもデアリングタクトは金鯱賞2着、ラヴズオンリーユーはドバイシーマクラシック3着と前走3着以内をクリアしている。

 グローリーヴェイズは前走4着に敗れたものの、19年の香港ヴァーズでは完勝を決めており、シャティンの芝適性は高い。キセキもスムーズなレースが出来れば通用する力があり、それぞれが力を出し切れば日本馬の上位独占も十分にある。