ランドウィック競馬場がニューサウスウェールズ州における東京競馬場のような位置づけとすると、ローズヒルガーデンズ競馬場は中山競馬場のような存在といえようか。シドニー中心街から約20kmとやや離れ、初めてレースが行われたのはランドウィックに後れること半世紀ほどの1885年。規模もシドニー地区で2番目だが、スタンドをはじめコンパクトで清潔感あふれる競馬場の佇まいは、しばしばオーストラリアの競馬シーンを題材とする被写体に使用されている。
最大の呼び物は秋(3月下旬)に行われるG1ゴールデンスリッパーで、2歳戦として世界最高の賞金総額350万豪ドルを誇る。レース当日にはジョージライダーS、ランヴェットS、ザ・ギャラクシーと計4つのG1が並行開催。1週後のザBMWらと合わせ、4月にランドウィック競馬場で開催される「ザ・チャンピオンシップス」と連携してシドニー地区の盛り上げを図っている。
2015年にリアルインパクトがG1ジョージライダーSで見事に優勝。トーセンスターダムはランヴェットS、トゥザワールドもザBMWでそれぞれ2着に善戦するなど日本馬が高い適性を証明しており、中距離馬のターゲットとして注目度が上がっている。