サンクルー競馬場は、凱旋門賞の舞台であるロンシャン競馬場とセーヌ川を挟んでほぼ対岸にあり、パリからの交通も至便。小高い丘の上に位置し、首都を一望する眺めの良さで知られる。
レジャー施設などの事業で成功したエドモン・ブランにより1901年に開場し、その後、2歳G1に名を残す実業家のマルセル・ブーサック氏の手に渡った。1974年までスポーツ奨励協会へ貸与の形が取られた後、同協会が所有者に。さらにフランス・ギャロとの統合を経て現在に至っている。
開催期間は3月から11月が中心で、施行されるのは平地競走のみ。6月のサンクルー大賞はフランスにおける上半期の古馬中長距離の最大目標となり、7月のキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(アスコット競馬場)の前哨戦としても注目度が高い。1999年には日本から長期滞在したエルコンドルパサーが、現地2戦目のレースに選択。2着馬に2馬身半差をつけて完勝した。