03/11 15:55
サンタアニタハンデ覇者ニューゲートがドバイWC参戦 過去4勝バファート厩舎の管理馬
プロフィール
サラブレッドの競走能力で重要視される要素は、スピードとスタミナの2つが代表的だ。しかし、他馬に負けまいとする勝負根性も、目には見えないが大事な要素だろう。実際、勝負根性の有無、または大小で競走成績に大きな差が生まれる。僅差で負けることが多い善戦マンに対して、僅差の争いになると無類の強さを発揮するタイプも存在するのだが、その最たる例がシルバーチャームだろう。
シルバーチャームはとにかく接戦になると強い。彼の競走成績の中でアタマ差以内の接戦になったことは6回あるのだが、その内の5回を競り勝っている。それも生涯で勝ったG1レース3勝は全てアタマ差以内。並外れた勝負根性の持ち主だからこそ成し得た勝利と言える。
2歳夏にデビューしたシルバーチャームは、2戦目で初勝利を上げると続けて重賞を2連勝。クラシック候補として米3冠に臨むと、いきなり大一番のケンタッキーダービーでシルバーチャームの根性競馬が炸裂する。4コーナーでは先頭集団へ並びかけると、直線では後方から1番人気キャプテンボジットが強烈な末脚で追い込むが、シルバーチャームは並ばれても持ち前の勝負根性で抜かせず。激しい叩き合いの末に最後はシルバーチャームがアタマ差で競り勝ち、後に世界的な名伯楽として名を轟かせるB.バファート調教師にケンタッキーダービー初制覇をプレゼントした。
続くプリークネスSでは過去に2度土を付けられたフリーハウスと接戦を演じ、アタマ差でリベンジを達成。3冠制覇の夢が手の届くところまできたシルバーチャームは、最後の1冠、ベルモントSでも直線でフリーハウスと再度の叩き合いを展開する。しかし、激しい接戦の間に外からタッチゴールドが2頭を出し抜く形で勝利し、シルバーチャームは2着。3冠の夢は寸でのところで散った。
1997年のエクリプス賞最優秀3歳牡馬に選出され、名実ともに米国を代表するトップホースとなったシルバーチャームは、次なるビッグタイトル獲得を目指してドバイワールドCに参戦する。英ブックメーカーで1番人気に推されたなか、残り100mの地点で先頭に立つも外からスウェインが猛追。一度は交わされたシルバーチャームだが、驚異の粘りで差し返して短アタマ差でゴール。米国2冠馬が国外でもビッグタイトルを手中に収めた。
その後もBCクラシックで2着に入るなど好走を続けたシルバーチャームだが、G1タイトルを増やすことはできず。それでもG2を3勝するなど重賞4勝をマークし、24戦12勝という成績で現役を退いた。圧倒的な走りで人々を魅了するわけではないが、ビッグレースで見せた最後まで諦めない勝負根性は、世界屈指の名馬と呼ぶに相応しいものだった。
生年 | 1994 |
---|---|
性別 | 牡 |
毛色 | 芦毛 |
父 | Silver Buck |
母 | Bonnie's Poker |
母父 | Poker |
調教師 | B.バファート |
生産者 | Mary Lou Wootton |
馬主 | Lewis, Robert B. and Beverly J. |
通算成績 | 24戦12勝[12-7-2-3] |
距離 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 出走回数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
~1400m | 3 | 2 | 0 | 0 | 5 | 60% | 100% | 100% |
1401m~1800m | 6 | 3 | 1 | 2 | 12 | 50% | 75% | 83% |
1801m~2100m | 3 | 1 | 1 | 1 | 6 | 50% | 67% | 83% |
2101m~ | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0% | 100% | 100% |
馬場状態 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 出走回数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
良馬場 | 11 | 7 | 2 | 3 | 23 | 48% | 78% | 87% |
稍重馬場 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 100% | 100% | 100% |
重馬場 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0% | 0% | 0% |
不良馬場 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0% | 0% | 0% |