“真夏のダービー”こと米G1トラヴァーズステークス（3歳、ダート10ハロン）が現地27日にサラトガ競馬場で行われ、1番人気のエピセンターが逃げる2番人気サイバーナイフの背後から直線入口で先頭を奪うと5馬身1/4差を開いて圧勝した。

　サイバーナイフの背後で内ラチ沿いの4番手につけたエピセンターは、第3コーナーからのペースアップで前方に開いた進路から難なく進出。サイバーナイフを外からかわして先頭に立ち、残り100ヤードからはJ.ロザリオ騎手が後ろ確認しながら流す余裕でゴールした。

　3頭が一線に並んだ2着争いをサイバーナイフが制し、ハナ差の3着に3番人気のゼンダン、さらにクビ差の4着にケンタッキーダービー馬リッチストライク（6番人気）で決着。プリークネスステークスの覇者で4番人気のアーリーヴォーティングはエピセンターの外で並走の形も、ペースアップに対応できず2戦連続の最下位（8着）に沈んだ。

　KYダービー、プリークネスSとも1番人気で2着に敗れたエピセンターは双方の勝ち馬に雪辱して待望のG1初制覇。重賞は前走のG2ジムダンディステークスに続き通算4勝目とした。

　エピセンターを管理するS.アスムッセン調教師はトラヴァーズSに初勝利。同日付けの米競馬メディア『bloodhorse.com』は「本当にエキサイティングだ」「競馬一家の出身にとって、サラトガといえばアメリカ競馬であり、トラヴァーズといえばサラトガさ」と大興奮するアスムッセン師のコメントを伝えている。