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福永祐一騎手「騎手を無事に務めあげることが最大の親孝行。親にいい報告ができた」/一問一答

2023年02月26日 18:43

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<リヤドダートスプリント>◇25日=サウジアラビア・キングアブドゥルアジーズ競馬場◇G3◇ダート1200メートル◇3歳上◇出走9頭◇1着賞金90万ドル(約1億1700万円)

 今月末で騎手を引退し、3月から調教師に転身する福永祐一騎手(46)のラスト騎乗は3着に終わった。リメイク(牡4、新谷)と臨んだ一戦。後方から脚を伸ばしたが、米国勢の上位2頭が強かった。ただ、その表情は晴れやかで、充実感もにじんでいた。

 ◇  ◇  ◇

-最終騎乗は3着

福永騎手 やりたい競馬はできましたし、イメージ通りの展開になったので、これならと思ったんですけど…。最後の直線でよく伸びてくれましたけど、やはり勝った馬が強かったですね。さすがブリーダーズC勝ち馬だけあって、強さを目の当たりにはしましたけど、初めてこういうダートにチャレンジした中で、そこまで離されなかったですから。これからこういったチャレンジをしていく中でいい経験になったんじゃないかなと思います。

-レース前の心境はいつも通りだったか

福永 いつも通りじゃないからね、このレースが(笑い)。初めての競馬場だし。それでも(レースに)専念していました。やっぱり無事にスタートを切ってゴールを迎えるまでは気が抜けないですし、きちっと返し馬を終えて、ゲート入り、スタートも含めて全て気を抜かずにいきました。

-騎乗後はかみしめながら戻ってきた

福永 それはありました。こんなきれいな競馬場で最後を終えることができましたし、これから徐々に、いろいろな感情が押し寄せてくるのだと思います。ジョッキールームに戻ってもフランキー(デットーリ騎手)やライアン(ムーア騎手)、ダミアン(レーン騎手)、モレイラもみんな、僕が最後の日って知ってくれていたので祝福して迎え入れてくれましたし、うれしかったです。

-ファンの方へ

福永 本当に遅くまでたくさんの方に応援していただいて、ありがとうございます。最後のレースはリメイクと臨み、3着と負けてしまいましたけど、悔いのないレースができました。本当に無事に騎手生活を終えることができました。いろいろ思うところはありますし、日本に帰って引退式(3月4日阪神競馬場)で皆さんに気持ちと感謝を伝えたいと思っています。

-前田オーナーの馬でのラストラン

福永 レース前はいつも通り「グッドレースを」という言葉をかけていただいて、レース後は脱鞍のところまで来ていただいて「本当にいいレースをしてくれた。見に来て良かった」と言っていただきました。それは本当に騎手冥利(みょうり)に尽きるというか、うれしかったです。最後がノースヒルズの馬でよかったなと改めて思いました。

-サウジのダートの感触はどうだった

福永 調教の時よりは締まっているなと思いましたけど、日本のダート馬は十分に対応できる馬場だと思いました。日本のダート馬もかなり力があるなと改めて思いました。

-最後は空を見上げていた

福永 騎手を無事に務めあげることが、親に対する最大の親孝行だと思っていました。長い間ずっと親には心配をかけ続けて、ずっと親不孝をしてきたのでね。いろいろけがもあったけど、こうやって健康な状態で騎手を終えることができたのは、親に対していい報告というか、肩の荷をおろさせてあげることができたのかなという思いはあります。妻も含めて毎週末は心配をかけていましたから。長らく苦労をかけたなと思います。

出典:日刊スポーツ