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キングオブスティールは転厩か、オーナーとヴェリアン師の関係に異変

2024年05月22日 12:00

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 キングオブスティールらを所有するアモレーシングが、R.ヴェリアン厩舎から預託馬を引き上げたことが明らかとなった。英競馬メディア『attheraces.com』がヴェリアン師とオーナーの双方の見解を交えて報じている。

 キングオブスティールは現地14日の調教後に跛行しているのが見つかり、23日のG3ブリガディアジェラードステークスからの始動を取り止めたばかり。同馬の現状について『attheraces.com』は、現地放送局『ITV』のインタビューを引用する形でアモレーシングを率いるイラン系実業家のK.ジューラブシャン氏の声を紹介した。

 それによると、ジューラブシャン氏はすでにキングオブスティールをヴェリアン厩舎から自身の厩舎へ移したとのこと。その上で同氏は「“彼のプランは?”だとか尋ねられるが、未来のことは話したくない」と言葉を濁し、「我々は非常に、非常に落胆しているし、彼の身に起きたことに非常に、非常に傷ついている」「彼は凄く健康的な馬だったから、こんなことになるはずがなかったと心から思っている。私は打ちのめされているんだ」と強い調子で失意を表現している。

 そして、完全な状態に戻るまで急がせることはせず、それまで何も決めるつもりもないとするジューラブシャン氏に対し、なおも食い下がるレポーターに「あなたがボタンを押しても、私は議論したくないんだ。競馬においては、真実を聞きたくない人たちもいるし、私は何も議論したくない」と白紙を強調した。

 その一方で、ヴェリアン師は「現時点で私の厩舎にアモ(レーシング)の馬はいない。私は中傷はしないし、キア(ジューラブシャン氏)を心から尊敬している。この12カ月間は素晴らしいものだった」「キングオブスティールらを管理できた機会に感謝しており、他の誰かが失うことや、私も以前に失ったことがある。アップダウンのゲームなのさ」と、両者の間に取り沙汰される憶測をけん制しつつアモレーシングとの決別を示唆。

 「彼の未来は不確かで、まず第一にケガから回復しなければならない。人間の都合を過大に案じるよりも、我々は馬のこと、オーナーやチーム・アモがどれほど失望したかを考えなければならない。彼はこの1年で彼らの柱となる馬だったし、彼が中心の夏となることを望んでいた我々も同様だ」とヴェリアン師は話し、キングオブスティールの状態は安定しているものの、ケガをしているという以上のことは言えないとしている。