ミニーホークが英オークス制覇、デザートフラワーは無敗二冠ならず
2025年06月07日 10:35

現地6日、英エプソム競馬場でG1英オークス(3歳牝馬、芝12ハロン)が行われ、R.ムーア騎乗のミニーホークが英1000ギニー馬デザートフラワーの無敗での二冠制覇を阻んだ。
レースは外枠から出たワールが単騎逃げを打ち、ミニーホークはやや離れた2番手、デザートフラワーはそれをマークするように4番手という展開に。勝負どころのタッテナムコーナーで先に鞍上の手が動いたのはデザートフラワーだったが、前との差を詰めることができず直線に入る。
伸びあぐねるデザートフラワーを尻目に残り3ハロンで仕掛けたミニーホークは、逃げ粘るワールを猛追。そこからは両馬の一騎打ちとなり、長い叩き合いの末にクビ差でミニーホークが先着した。
デザートフラワーはさらに4馬身差の3着に終わり、デビュー6戦目で初黒星を喫した。
A.オブライエン厩舎のミニーホークはフランケル産駒のクールモア所有馬。2代母ゼンダは仏1000ギニー馬で、近親にはキングマンやオアシスドリームなどの名馬がいるほか、半兄のティルジットは英G2サマーマイルステークスなど重賞2勝を挙げている。自身は2023年のゴフスオービーセールで最高値の185万ユーロ(約3億円)でクールモアに落札され、前哨戦のチェシャーオークスからの連勝でクラシック制覇を成し遂げた。
3頭出しでワンツーフィニッシュ(残る1頭のジゼルは5着)を決めたオブライエン調教師は「ミニーホークはチェスター(チェシャーオークス)の出走準備がギリギリだったが、そこからは私たちの予想通りに驚異的な成長を見せた。スタミナや調子ではなく、ただただ彼女の持つ素晴らしい素質だ」と英競馬メディア『At The Races』に語った。
なお今後について、オブライエン師はG1愛オークスを念頭に置いているが、同時に10月の仏G1凱旋門賞にも目を向けており、「この牝馬が凱旋門賞馬になる可能性は十分にあると思う。彼女は今日よりもはるかに速いテンポで走れる。つまり古馬に混じってもうまくやっていけるということだ」と話している。