遅咲きのグローブが番狂わせ、豪G1コーフィールドSで逃げ切り重賞初制覇
2025年10月12日 06:39

豪G1コーフィールドステークス(3歳以上、芝2000m)が現地11日にコーフィールド競馬場で行われ、3番人気のグローブが序盤に飛ばしてからマイペースに持ち込むと、追撃する1番人気のトレジャーザモーメントを突き放して逃げ切った(3馬身差)。
わずか4頭立てのレースはゲートを決めたグローブが序盤に飛ばして4馬身ほどのリードを開き、2番手のトレジャーザモーメント以下は2番人気バッカルー、4番人気ヒーザショッカの順に等間隔で追走。中盤で息を入れたグローブにトレジャーザモーメントとバッカルーが馬体を併せて接近を図るも、直線に入るとグローブが突き放して逃げ切った。
トレジャーザモーメントに併せにいったバッカルーは直線半ばから突き放されて0.75馬身差の3着に終わり、最下位のヒーザショッカまで道中の並びのまま決着した。
グローブはM.プライス&M.ケントJr.調教師が管理するチャームスピリット(父インヴィンシブルスピリット)産駒の7歳セン馬で、これが重賞初制覇。デビューが4歳後半の2023年3月と遅く、5月までに4連勝したものの5歳では2戦しかできずに6歳の昨年11月にリステッドで5勝目を挙げた。8月に始動した今季はハンデ戦で3戦未勝利だったが、大一番でワンチャンスをものにする形となった。
豪競馬メディア『racing.com』によると、グローブを勝利に導いたB.シン騎手は「我々はあまり人気がなかったけど、このような少頭数では何度も見てきたように、かなり戦術的で番狂わせも頻繁に起こり得る」「プレッシャーもなく単騎で逃げられて、残りの騎手たちはそれぞれ自分のことを気にしていた。グローブは生粋の逃げ馬だし、上手いことやれてたまらないね」と会心の騎乗を喜んだ。また、同メディアはグローブの次戦をG1マッキノンステークス(11月8日)と報じている。
なお、単勝1.60倍ながら2着に敗れたトレジャーザモーメントのM.ラウリー調教師は、同馬が9月に疝痛を発症したこともあり、次戦でコックスプレートに向かうか休養を含む他の選択肢を探るか態度を保留。バッカルーのC.ウォーラー調教師は負荷の高いレースではなかったと振り返り、この日のラップタイムなどを確かめた上で18日のコーフィールドカップに連闘するか決めるとコメントしている。