沿革HISTORY

凱旋門賞(G1)
2020年10月4日 (日) 23:05[現地時間 2020年10月4日 (日) 16:05]
フランス パリロンシャン競馬場
芝右2400m 3歳以上(セン馬不可)
負担重量:4歳以上=牡馬59.5kg、牝馬 58kg 3歳=牡馬 56.5kg、牝馬 55㎏

賞金総額:300万ユーロ(約3億6000万円)
1着賞金:171万4200ユーロ(約2億570万円)
※1ユーロ=120円で換算



春のドバイワールドカップ開催が直前で中止に追い込まれるなど、地球規模で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響により凱旋門賞も開催が危ぶまれたが、過去には第二次世界大戦中の1939年と1940年に中止を余儀なくされた歴史がある。

凱旋門賞は第一次大戦におけるフランスの戦勝記念と、戦時下で衰退した競馬産業の再生を目的として1920年(大正9年)に創設された。この2020年で100周年だが、前述の通り2回中止されているため、開催自体は今年で99回目になる。2016年と2017年はパリロンシャン競馬場のスタンド改修工事に伴いシャンティイ競馬場で代替開催された。

また、2017年から2019年まではIFHA(国際競馬統括機関連盟)の発表による「世界のトップ100G1レース」で3年連続の1位となるなど、欧州のみならず世界最高峰のレースとして存在感を長らく発揮し続けている。この3年間にわたって世界一の原動力となってきたのが英国のエネイブルで、2017年と2018年には史上7頭目となる連覇を達成。史上初の3連覇が懸かった2019年は惜しくも2着に敗れたが、現役を続行して今年は史上初の3勝目を狙う。

このエネイブルをはじめ、近年は牝馬の活躍が目立っている。2013年と2014年に地元フランスのトレヴが36年ぶり6頭目の連覇を達成したほか、2016年にはアイルランドのファウンドがレースレコードで優勝。2011年にもドイツのデインドリームが当時のレースレコードを記録するなど、2012年のソレミアを含め最近10回で牝馬が7勝を挙げている。

国別ではやはり地元のフランス調教馬が優勢で、過去50回では29勝と勝率6割に迫る。ただ、1990年から2009年までの20回ではフランス勢が14勝(勝率7割)と圧倒していたが、2010年以降の10回では4勝(勝率4割)と外国調教馬の優勢に転じている。

また、4歳以上の古馬と3歳馬との間に3kgもの斤量差(牝馬は1.5kg減)があるため、3歳馬が過去98回で77勝と8割に迫る圧倒的な勝率を築いているものの、最近10回では5勝と減少傾向。そのうち2勝には連覇を果たしたトレヴとエネイブルが3歳時に挙げた物が含まれる。なお、トレヴとエネイブル以外では、クサール(1921、1922年)、コリーダ(1936、1937年)、タンティエーム(1950、1951年)、リボー(1955、1956年)、アレッジド(1977、1978年)が連覇を達成している。

<調教国別の勝利数>
フランス 67頭
イギリス 15頭
アイルランド 8頭
イタリア 6頭
ドイツ 2頭

イギリスの15頭にはS.ビン・スルール調教師の管理馬3頭が含まれている。オフシーズンはUAEで管理されるが、ハイシーズンは英国のニューマーケットを拠点にしており、欧州域外からは実質的に未勝利。2着まで対象を広げても、欧州域外の該当馬は日本のエルコンドルパサー(1999年)とナカヤマフェスタ(2010年)、オルフェーヴル(2012、2013年)、ニュージーランドのバルメリーノ(1977年)の4頭(計5回)しかいない。

日本調教馬は2019年まで24頭が計26戦し、前記3頭による2着(計4回)が最高。欧州域外からの挑戦としては健闘しているが、これらの他に5番手以内でゴールしたのはディープインパクト(3位入線後に失格)、キズナ(4着)の2頭しかおらず、2014年以降は計10頭が挑んで7頭が10着以下と停滞している。

人物の最多勝利記録は騎手がL.デットーリの6勝、調教師はA.ファーブルが8勝で単独最多。ファーブル師にとって2019年のヴァルトガイストは13年ぶりの勝利だったが、2015年にフリントシャー(2着)とニューベイ(3着)、2017年と2018年にもクロスオブスターズで3着圏内を確保するなど、地元リーディングの常連らしい顕著な実績を残してきた。また、最近5回では英国のJ.ゴスデン調教師が2015、2017、2018年と3勝、アイルランドのA.オブライエン調教師は2016年に上位3着までを独占と、最高峰の一戦にふさわしく英愛仏を代表する名伯楽が勝利を収めている。