2歳時は2戦未勝利、3歳時は独ダービー3着など重賞戦線で活躍するようになったものの、G3伊セントレジャー制覇を含む2勝に留まったチンギスシークレット。しかし、半年余りの休養から復帰した4歳の今季は充実一途で、初戦のG2ゲルリンク賞を幸先良く制して2度目の重賞勝ち。次戦のG2バーデン経済大賞はロスの多い競馬で5着に敗れた一方、続くG2ハンザ大賞では、3歳時のG1バーデン大賞で大差をつけられたイキートスを4馬身近く離して完勝した。

地力強化を印象づけるとともに臨んだ前走のベルリン大賞では、先に抜け出した圧倒的1番人気のホークビルに、ほとんど抵抗する間も与えず差し切ってG1初制覇。M.クルーク調教師はレース直後に自国のG1バーデン大賞経由ではなく、フォワ賞からの凱旋門賞参戦を表明した。早い段階から凱旋門賞を意識し、未経験のシャンティイ競馬場で試走しておく狙いは、サトノダイヤモンド陣営と同様に強い気持ちを感じさせる。自在性と強靭な末脚を併せ持つキャラクターでもあり、要注意の相手となることは間違いない。

チンギスシークレットの競馬データ