大本命アーモンドアイの回避により、香港カップは一転して混迷の度合いを増すことになったが、日本が誇る女傑に代わって優勝候補に浮上してきたのがフローレだ。ここまで国際G1の勝ち鞍こそないものの、デビューした豪州ではG1ローズヒルギニーでの3着がある。続くオーストラリアンダービーでの6着を経て香港に移籍した。

香港4歳三冠戦の有望候補として豪州から移籍したフローレは、香港クラシックマイルと香港ダービーの二冠を制して見事に期待に応える。しかし、ダービーと連勝することが名馬の証とされるクイーンエリザベス2世カップでは、ウインブライトから9馬身差の10着に大敗。同じく豪州から移籍して三冠戦を争ったダークドリームにも先着を許し、スケール不足の印象を残していた。

それから5か月の休養を経た今季はG3セレブレイションカップで5着、続くG3ササレディースパースでも8着と連敗したが、三冠戦でコンビを組んだH.ボウマン騎手を今季初めて鞍上に迎えた前走のジョッキークラブカップで一変。エグザルタントをマークして最後まで食い下がり、1馬身1/4差の2着とダービー馬の走りを取り戻した。本番も名手とのコンビ継続が予定されており、人気通りに警戒が必要になりそうだ。