注目馬NOTABLE HORSE

アドマイヤマーズ

性齢 牡5
ダイワメジャー
ヴィアメディチ
母の父 Medicean
調教師 友道康夫

昨年の香港マイルは実に見事なレースぶりだった。発馬のタイミングこそ今ひとつだったものの、二の足速くビューティージェネレーションの背後に収まり密着マーク。突き放しにかかる王者に食い下がって逆襲に転じ、直線半ばで3連覇の夢を砕くと、両雄の攻防に乗じて差し込むワイククを受け止め、体半分より前に出る隙を与えず押し切った。完ぺきなレース運びで手にした勝利は、G1昇格後初の3歳馬による香港マイル制覇という快挙だけでなく、レースの3週前に亡くなったオーナーへ最善の手向けにもなった。

香港での金星を受け、今年はマイル戦線の主役を担うはずだったが、始動戦のドバイターフが現地入り後にまさかの開催中止。安田記念で仕切り直すも、香港マイルから半年もレース間隔が開いたため、この馬らしい走りを発揮できずに6着と、上半期は新型コロナウイルスの世界的流行に振り回された。再調整から臨んだ今秋は初戦のスワンS、前走のマイルCSとも3着ながら、前者は休み明けでやや距離不足、後者は近年屈指の好メンバーを相手に不向きな瞬発力勝負で健闘している。川田将雅騎手は安田記念から3度目の騎乗にして「圧倒的に具合が良かった」と振り返っており、ここに来てようやく体調も整ってきた。もともと叩き良化型の面があるだけに、さらなる上積みがあれば、連覇も十分に期待できるだろう。