香港ヴァーズ(G1)
2023年12月10日 (日) 15:10[現地時間 2023年12月10日 (日) 14:10]
香港 シャティン競馬場
芝右2400m 3歳以上
負担重量:4歳以上=牡・セン馬 57kg、牝馬 55.25kg 3歳=牡・セン馬 55kg(同南半球産 50.25kg)、牝馬53kg(同南半球産 48.5kg)
賞金総額:2400万香港ドル(約4億3200万円)
1着賞金:1344万香港ドル(約2億4192万円)
※1香港ドル=18円で換算
2023年の賞金総額は2400万香港ドル(約4億3200万円)で他の3レースと一律の200万香港ドル増。ただし、上げ幅の約9.1%は最大となっている。香港は長距離戦が盛んではない事情もあり、賞金規模は香港国際競走4レースの中で最も小さい。同じ2400mのレースでもジャパンC(総額10億8500万円、1着5億円)に遠く及ばず、日本ダービー(総額6億4800万円、1着3億円)とオークス(総額3億2500万円、1着1億5000万円)の間あたりの規模となっている。
レースは1994年にリステッドの香港国際ヴァーズとして創設され、2年後の1996年にはひと足飛びに国際G2へと昇格。1999年に香港ヴァーズへと改称し、創設から6年後の2000年にG1の格付けを受けた。
前記の通り香港では長距離戦のレース数そのものが少なく、香港スプリントや香港マイルとは対照的に地元勢は苦戦傾向。G1昇格後では2013年のドミナントと2018年のエグザルタントしか優勝しておらず、昇格前のインディジェナス(1998年)を合わせて3頭に留まっている。
中心を担ってきたのは欧州調教馬で、G1昇格後ではフランスのドクターディーノ(2007、2008年)が連覇を達成。G1昇格前には英国のルソー(1996、1997年)も連覇している。また、アイルランドのハイランドリールは2015年と2017年、日本のグローリーヴェイズも2019年と2021年に計2勝するなど、これまで2勝以上したのは全て外国からの遠征馬となっている。
日本調教馬はグローリーヴェイズの他にステイゴールド(2001年)とサトノクラウン(2016年)、そしてウインマリリン(2022年)が優勝。最近10年ではアイルランドの3勝を上回る4勝を挙げて存在感を増している。なお、2019年にグローリーヴェイズは走破時計2分24秒77をマーク。これは、次位のサトノクラウンより1秒45も速いG1昇格後の最速タイムとなっている。