メルボルンCへ向けた最大の前哨戦とも言えるコーフィールドCでは4番手で流れに乗り、他馬の仕掛けによる急激なペース変化にも素早く対応したベストソリューション。長く脚を使って押し切る、横綱相撲ともいうべき取り口で見事に勝利を飾った。

大外に近い不利な枠順で後手を踏み、向正面に入るまで馬群の外を回らされるロスを強いられた序盤戦。ひと息ついたのも束の間、早々のペースアップで我慢くらべとなった終盤戦を制した内容は濃い。ゴール前で首の上げ下げまで追い詰められたものの、外枠やトップハンデを克服しての勝利は格の違いを示すに十分だったと言えるだろう。

過去20年で2番目に遅い走破時計になったように、ベストソリューションが得意とするタフな馬場コンディションになったのは幸運だったかもしれない。ただ、際どく詰め寄った2着のホームズマンは10月30日の段階でメルボルンCの出走枠を確保できておらず、3着のザクリフスオブモハーにも2馬身近い差をつけた。ドイツから地球の反対側へ回ってのG1レース3連勝を勢いだけで成せるはずもなく、オセアニア域外から史上初の“カップス・ダブル”も現実味を帯びてきている。

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