シンクイットオーバー、ローウィラー騎手の好判断で豪G1クイーンエリザベスSを制す
2022年04月10日 06:12
豪G1クイーンエリザベスステークス(3歳以上、芝2000m)がランドウィック競馬場で現地9日に行われ、単勝41倍の7番人気シンクイットオーバーがN.ローウィラー騎手の神がかり的な騎乗により快勝した。
現地の10段階評価による最悪の不良馬場(Heavy10)で行われたレースは、3番人気のザーキが逃げてシンクイットオーバーが2番手から続く展開。ザーキが馬場の荒れた内を避けて馬場の中央から直線に入ったのに対し、ローウィラー騎手は脇目も振らずシンクイットオーバーを外ラチ沿いまで導くと、粘り込むザーキをゴール前で見事に差し切った(0.6馬身差)。
さらに3.81馬身差の3着に後方2、3番手から内を立ち回って8番人気のマウントポッパが続き、1番人気のベリーエレガントはマウントポッパと並走も馬群の外を回って5着まで。2番人気の3歳馬アナモーは中団から最下位の9着に沈んだ。
シンクイットオーバーは昨年3月末のジョージライダーステークス以来となる1年ぶり2度目のG1制覇。重賞は2月のG2アポロステークスに続き通算8勝目としている。
レーシング・ニューサウスウェールズ(RNSW)の公式サイトに掲載されたジョッキー談話によると、殊勲のローウィラー騎手は雨に振り回された今年のザ・チャンピオンシップス開催を嘆く一方、この日のアンダーカードで外ラチ側の状態が良い感触を得ていたとのこと。「(メーンレースのクイーンエリザベスSがある)遅くまで隠し持っておこうと思ったんだ」と秘策が的中した会心の勝利を振り返っている。