これまでフランケルやエネイブルなど数々の名馬を送り出してきたジャドモントが、アイルランドのチャンピオンジョッキー、C.キーン騎手と欧州における優先騎乗契約を結び、現地9日に公式サイトで発表した。

　キーン騎手は2014年からジャドモントも預託するG.ライオンズ調教師の元で主戦を務めており、23歳の2017年にアイルランドで初のリーディングを獲得。2020年から2024年までの5年連続を含む通算6回のチャンピオンジョッキーに輝いている。

　また、ジャドモントの英国における預託先の一つであるJ＆T.ゴスデン厩舎が、K.シューマーク騎手の主戦起用を解除したことに伴い、5月24日の愛2000ギニーではジャドモントが所有するフィールドオブゴールドの手綱を任されて勝利に導いたばかりでもある。

　公式サイトの声明では、キーン騎手は英国とアイルランド、フランスにおけるジャドモントの筆頭馬に騎乗することができ、契約は9日から有効となった。これにより、キーン騎手は現地17日に開幕するロイヤルアスコット開催で、クイーンアンステークスのリードアーティスト、セントジェームズパレスステークスのフィールドオブゴールド、コモンウェルスカップのバブーシュに騎乗することが決定している。

　ジャドモントファームのD.A.クラムCEOは、故ハーリド・アブドゥラ殿下のファミリーを代表して「我々は過去に（P.エデリーやR.ヒューズ、J.ドイルらの騎手と）主戦契約の関係にあったが、近年は世界中のたくさんの調教師たちが主戦とする多くの才能ある騎手たちと仕事することを優先していた。私たちは一人の騎手との契約関係から得られる安全性と一貫性に戻る時期が来たと判断した。コリン・キーンがジャドモントに関わってくれることをうれしく思う。彼はその世代で最もエキサイティングで才能ある騎手の一人であり、ジャドモントの価値を共有している。我々は彼のことをよく理解しており、彼をジャドモントチームに温かく歓迎する」との声明を寄せている。

　キーン騎手は「地球上のあらゆるトップレースでこの勝負服がたくさん勝つのを見て育ったから、ジャドモントのファーストジョッキーとして騎乗するよう依頼を受けたことはとても特別なこと。これから始めることに興奮しているし、アイルランド、英国、フランスの最高の調教師たちとともに働けることを楽しみにしている」などと応じている。