注目馬NOTABLE HORSE

ストラディバリウス

性齢 牡7
Sea The Stars
Private Life
母の父 Bering
調教師 J.ゴスデン

新記録の3勝目を狙う女王エネイブルの動向が注目を集めている今年の凱旋門賞だが、僚馬の長距離王ストラディバリウスの参戦も大きな話題の一つ。最強ステイヤーの証である英ゴールドCを3連覇、グッドウッドCは4連覇と英国の長距離戦線に君臨し、もはや3000m超級にやり残したことはないとばかりに、今年は2400mのレースにも触手を伸ばしてきた。

その2400mでは、今季初戦のコロネーションC(3着)、前走のフォワ賞(2着)と勝利に届いていないが、内容そのものは悪くない。コロネーションCはストラディバリウスにとって約3年1か月ぶりの2400m戦。コロナ禍により例年のエプソム競馬場からニューマーケット競馬場へ変更され、スピード優先の舞台で快足ガイヤースのレコード走に封じられた。一方、フォワ賞はスローペースからの上がり勝負で短クビ差の惜敗も、勝ち馬アンソニーヴァンダイクとの比較では、コロネーションCでの2馬身1/2差を大幅に詰めている。敗れたとはいえ、長距離戦で最大の武器としてきた瞬発力が、中距離でも通用すると解ったのは大きな収穫だ。

今回、主戦のL.デットーリ騎手はエネイブルの手綱を取るが、凱旋門賞3連覇など通算4勝を誇るフランスの名手O.ペリエ騎手とのコンビが決まったのも幸い。スタミナを問われる展開になれば、エネイブルから主役の座を奪うことがあるかもしれない。