日本馬挑戦の歴史
ジャスタウェイの圧勝から続く連対、今や日本調教馬は支配的勢力
ドバイワールドカップデーの各レースの中で4勝を挙げ、日本調教馬が最も勝利を挙げているのがドバイターフ。とりわけ近年の躍進ぶりには目を見張るものがある。
ドバイターフ(デューティフリー)の創設当初は日本調教馬の参戦が少なく、2001年にイーグルカフェが初参戦してから2頭目が現れるのに5年を要した。ドバイワールドカップ、シーマクラシックとも2001年には連対を果たしていたが、ドバイターフは2007年まで待つことになる。
2007年のドバイターフには半年前に天皇賞(秋)とマイルCSを連勝したダイワメジャー、ちょうど1年前のクラシック戦線で中心を担い、常に注目を集めてきたアドマイヤムーンが参戦する。両雄は日本調教馬の初制覇へ高まる期待に見事に応え、アドマイヤムーンが早めのスパートから突き抜けて快勝すると、ダイワメジャーも粘りの走りで3着を確保した。
ただ、その後も日本馬のドバイターフ参戦は散発的で、期待されたウオッカも4着(2008年)、7着(2009年)に終わった。しかし、2014年には一挙3頭が遠征し、ジャスタウェイが記録にも記憶にも残る圧巻の走りで2勝目をもたらす。ともに遠征したトウケイヘイローが作る弛みないペースに乗ったジャスタウェイは、最終コーナーから前の馬群をひと飲みにすると直線独走。終わってみればレース史上最大の6馬身1/4差、従来のレコードを2秒余り短縮して圧勝する。公式レーティング130は2014年の世界最高だった。
ジャスタウェイの驚異的なパフォーマンスを境に、ドバイターフにおける日本馬の成績も飛躍的に向上し、2016年にはリアルスティールが待望のG1初制覇。続く2017年はヴィブロスが並み居る牡馬を一蹴し、日本調教馬は出走機会3連勝を決める。また、2018年は勝利こそならなかったものの、ヴィブロスが2着、リアルスティールとディアドラは3着を分け合うなど、今や日本調教馬にとって最も勝算の立つレースとなった。
年 | 馬名 | 性齢 | 着順 | 騎手 | 調教師 |
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2018 | ヴィブロス | 牝5 | 2 | C.デムーロ | 友道康夫 |
リアルスティール | 牡6 | 3 | M.バルザローナ | 矢作芳人 | |
ディアドラ | 牝4 | 3 | C.ルメール | 橋田満 | |
クロコスミア | 牝5 | 7 | 岩田康誠 | 西浦勝一 | |
ネオリアリズム | 牡7 | 8 | J.モレイラ | 堀宣行 | |
2017 | ヴィブロス | 牝4 | 1 | J.モレイラ | 友道康夫 |
2016 | リアルスティール | 牡4 | 1 | R.ムーア | 矢作芳人 |
2014 | ジャスタウェイ | 牡5 | 1 | 福永祐一 | 須貝尚介 |
ロゴタイプ | 牡4 | 6 | C.デムーロ | 田中剛 | |
トウケイヘイロー | 牡5 | 7 | 武豊 | 清水久詞 | |
2012 | ダークシャドウ | 牡5 | 9 | 福永祐一 | 堀宣行 |
2009 | ウオッカ | 牝5 | 7 | 武豊 | 角居勝彦 |
2008 | ウオッカ | 牝4 | 4 | 武豊 | 角居勝彦 |
アドマイヤオーラ | 牡4 | 9 | 安藤勝己 | 松田博資 | |
2007 | アドマイヤムーン | 牡4 | 1 | 武豊 | 松田博資 |
ダイワメジャー | 牡6 | 3 | 安藤勝己 | 上原博之 | |
2006 | ハットトリック | 牡5 | 12 | O.ペリエ | 角居勝彦 |
アサクサデンエン | 牡7 | 16 | 武豊 | 河野通文 | |
2001 | イーグルカフェ | 牡4 | 9 | 武豊 | 小島太 |