英ブックメーカーの前売り人気で、前年の覇者サンダースノーの対抗馬筆頭に挙げられているのがノースアメリカだ。昨年はサンダースノーとともにアルマクトゥームチャレンジ（AMC）R1、R2、R3の3戦に全て出走し、3着、2着と着順を上げて迎えたR3ではサンダースノーに5.25馬身差をつけて逃げ切り、見事にG1初制覇を果たしている。しかし、肝心の本番ではゲートで2馬身ほどの出遅れ。すぐさまポジションの挽回を図るも内目の2番枠が災いして前に進めず、中団追走から第4コーナーを待たずに苦しくなって最下位に沈んだ。

2016年以降はメイダン競馬場のダート戦しか経験しておらず、昨年のドバイWC大敗後に休養して今年もAMCR1から始動。R1で2着に9馬身差をつけて大勝、R2でも2.25馬身差の完勝を収めると、今年はR3を飛ばして本番への直行を選択してきた。

2017年のファイアーブレイクSを手始めにメイダン競馬場のダート重賞で計4勝を挙げ、実際にサンダースノーを破った実績もあれば人気を集めるのも納得。ただ、レースぶりはゲートの速さこそ一級品の一方、最終コーナーで単騎先頭の形を作れない時は意外なほど脆い負け方をしている。前走のAMCR2も同じ馬主の馬が露払いのように2番手を固めており、相手関係が一気に強化する本番も如何に自分の勝ちパターンに持ち込めるかにかかっている。

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