ドバイワールドカップ

Dubai World Cup

2019/3/30(土) 25:40発走 

メイダン競馬場

日本馬挑戦の歴史

日本馬の歴史

ヴィクトワールピサの大勝利、価値あるトゥザヴィクトリーの快走

第1回(1996年)のライブリマウントを開拓者として、昨年までの22年間で延べ34頭の日本調教馬がドバイワールドカップに挑戦してきた。その中で勝利を手にした日本馬は1頭、2着で優勝争いに絡めた馬が2頭いる。

トゥザヴィクトリーが直線で先頭に立ち、大きな見せ場を作って2着に食い込んだのは2001年。ライブリマウントの初参戦からわずか5年目のことだった。日本でのダート出走歴は直前のフェブラリーSしかない牝馬がスピードでダートの猛者たちを翻ろうし、一時は直線を独走しようかというリードを奪った事実は、関係者やファンに驚きとともに勇気を与えた。そして、後に明らかになっていくことだが、この快走は牝馬による唯一の連対として現在もレース史に刻まれている。

その後、日本調教馬にとって大きな転機となったのは2010年のメイダン競馬場の完成。ダートコースがオールウェザーコースに変わり、よりスピードを問われる舞台設定となった。2011年、皐月賞と有馬記念で芝のG1レースを2勝していたヴィクトワールピサが、日本競馬史に燦然と輝く金字塔を打ち立てる。

芝の名牝ブエナビスタ、ダート王トランセンドというトップホースとともに参戦したヴィクトワールピサは、スローに流れる展開の中で向正面の最後方から一気に進出。先頭のトランセンドに並んで主導権を握ると、そのままの並走状態で直線に突入していった。両馬の背後からは愛ダービー馬ケープブランコや翌年にドバイWCを勝つモンテロッソ、北米芝王者のジオポンティらが襲い掛かってきたが、ヴィクトワールピサとトランセンドは叩き合いを演じながら先を譲らず、ヴィクトワールピサが1着、トランセンドは2着でワンツーフィニッシュ。東日本大震災の被害に遭った日本へ大きな感動を届けた。

2015年からは舞台が再びダートに戻され、日本馬はホッコータルマエ(2015年)とアウォーディー(2017年)の5着が最高。トゥザヴィクトリーのようなブレークスルーが待たれている。

馬名 性齢 着順 騎手 調教師
2018 アウォーディー 牡8 6 武豊 松永幹夫
2017 アウォーディー 牡7 5 武豊 松永幹夫
ラニ 牡4 8 R.ムーア 松永幹夫
アポロケンタッキー 牡5 9 C.ルメール 山内研二
ゴールドドリーム 牡4 14 J.モレイラ 平田修
2016 ホッコータルマエ 牡7 9 幸英明 西浦勝一
2015 ホッコータルマエ 牡6 5 幸英明 西浦勝一
エピファネイア 牡5 9 C.スミヨン 角居勝彦
2014 ベルシャザール 牡6 11 C.ルメール 松田国英
ホッコータルマエ 牡5 16 幸英明 西浦勝一
2012 エイシンフラッシュ 牡5 6 C.ルメール 藤原英昭
スマートファルコン 牡7 10 武豊 小崎憲
トランセンド 牡6 13 藤田伸二 安田隆行
2011 ヴィクトワールピサ 牡4 1 M.デムーロ 角居勝彦
トランセンド 牡5 2 藤田伸二 安田隆行
ブエナビスタ 牝5 8 R.ムーア 松田博資
2010 レッドディザイア 牝4 11 C.スミヨン 松永幹夫
2009 カジノドライヴ 牡4 8 安藤勝己 藤沢和雄
2008 ヴァーミリアン 牡6 12 武豊 石坂正
2007 ヴァーミリアン 牡5 4 C.ルメール 石坂正
2006 カネヒキリ 牡4 4 武豊 角居勝彦
スターキングマン 牡7 7 O.ペリエ 森秀行
2005 アジュディミツオー 牡4 6 内田博幸 川島正行
2004 アドマイヤドン 牡5 8 安藤勝己 松田博資
リージェントブラフ 牡8 9 吉田豊 大久保洋吉
サイレントディール 牡4 12 武豊 池江泰郎
2002 アグネスデジタル 牡5 6 四位洋文 白井寿昭
トゥザヴィクトリー 牝6 11 O.ペリエ 池江泰郎
2001 トゥザヴィクトリー 牝5 2 武豊 池江泰郎
レギュラーメンバー 牡4 9 松永幹夫 山本正司
2000 ワールドクリーク 牡5 6 加藤和宏 新井仁
1998 キョウトシチー 牡7 6 松永幹夫 中尾謙太郎
1997 ホクトベガ 牝7 中止 横山典弘 中野隆義
1996 ライブリマウント 牡5 6 石橋守 柴田不二男