日本馬挑戦の歴史JAPANESE HISTORY

日本馬がドバイで初勝利、上位争いも多い好相性のレース

これまでドバイシーマクラシックには延べ23頭の日本調教馬が遠征して3勝を挙げている。そのうちの1勝は2001年のステイゴールドが記録したもので、ドバイにおける日本調教馬の記念すべき初勝利だった。

重賞戦線で勝ち切れないレースを続け、「名脇役」「善戦マン」の評価が定着していたステイゴールドだが、この一戦では当時の世界王者ファンタスティックライトとの接戦を制した。主役を食う大熱演で脇役を返上すると、その年の暮れには引退レースの香港ヴァーズで悲願のG1制覇を果たし、ドラマチックにターフを去った。

2006年のハーツクライは2着に4馬身差をつける圧巻の逃げ切り。3か月前の有馬記念でディープインパクトを完封し、真価を問われる一戦で実力を証明すると、次戦のキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドSでハリケーンランらと死闘を演じ、真のワールドクラスへと飛躍を遂げた。

その後も2010年にブエナビスタが規定斤量の超過や再三の不利を克服し、勝ち馬に3/4馬身差と迫って2着。日本調教馬は2、3頭に1頭のペースで優勝争いを演じていく。2013年のジェンティルドンナは初の海外遠征の上に休み明けもあり、力みの目立つ走りで2着に敗れたが、翌2014年にも再挑戦する。

ひと叩きして万全の態勢で臨んだジェンティルドンナは、最大のライバルだったシリュスデゼーグルをマーク。道中はスムーズだったものの、直線でラチ沿いに閉じ込められて行き場を失う。これで万事休すと思われたが、わずかなスペースをこじ開けて末脚を爆発させ、劇的に差し切って前年の借りを返した。

この勝利を最後に日本馬は勝利を挙げられていないが、2016年にドゥラメンテ(2着)とラストインパクト(3着)、2019年にシュヴァルグラン(2着)とスワーヴリチャード(3着)が上位争いを繰り広げている。

馬名 性齢 着順 騎手 調教師
2019 シュヴァルグラン 牡7 2 H.ボウマン 友道康夫
スワーヴリチャード 牡5 3 J.モレイラ 庄野靖志
レイデオロ 牡5 6 C.ルメール 藤沢和雄
2018 レイデオロ 牡4 4 C.ルメール 藤沢和雄
モズカッチャン 牝4 6 C.デムーロ 鮫島一歩
サトノクラウン 牡6 7 J.モレイラ 堀宣行
2017 サウンズオブアース 牡6 6 C.ルメール 藤岡健一
2016 ドゥラメンテ 牡4 2 M.デムーロ 堀宣行
ラストインパクト 牡6 3 J.モレイラ 角居勝彦
ワンアンドオンリー 牡5 5 武豊 橋口慎介
2015 ワンアンドオンリー 牡4 3 C.デムーロ 橋口弘次郎
ハープスター 牝4 8 R.ムーア 松田博資
2014 ジェンティルドンナ 牝5 1 R.ムーア 石坂正
デニムアンドルビー 牝4 10 浜中俊 角居勝彦
2013 ジェンティルドンナ 牝4 2 岩田康誠 石坂正
トレイルブレイザー 牡6 11 武豊 池江泰寿
2011 ルーラーシップ 牡4 6 C.スミヨン 角居勝彦
2010 ブエナビスタ 牝4 2 O.ペリエ 松田博資
2007 ポップロック 牡6 6 O.ペリエ 角居勝彦
2006 ハーツクライ 牡5 1 C.ルメール 橋口弘次郎
2002 ホットシークレット セ6 7 柴田善臣 後藤由之
2001 ステイゴールド 牡7 1 武豊 池江泰郎
2000 ゴーイングスズカ 牡7 5 芹沢純一 橋田満