香港スプリント

Hong Kong Sprint

2018/12/9(日) 15:40発走

シャティン競馬場

日本馬挑戦の歴史

日本馬の歴史

高くそびえる香港馬の壁、乗り越えたのはロードカナロアただ1頭

香港カップ、香港マイル、香港ヴァーズのG1昇格後はいずれも2年以内に勝利をあげ、上位争いにも顔をのぞかせるなど成果を挙げていた日本調教馬だが、香港スプリントだけは蚊帳の外に置かれる状態が続いた。香港スプリントがG1に昇格した2002年以降、2009年までに延べ10頭が挑戦したものの、そのうち6頭は10着以下に惨敗。最高でも7着とレベルの差を見せつけられていた。

ようやく一筋の光明を見出したのは、破竹の5連勝でスプリンターズステークスの覇者となった2011年のカレンチャン。直線入口で進路が塞がり、追い出しを待たされる不利を受けながらも5着と、日本調教馬として過去最高の結果を残す。不利がなければ4着との1/4馬身差を逆転し、さらに上位も狙えたであろう内容には、それまでの悪い流れをせき止める価値があった。

翌年、カレンチャンに続いてスプリンターズSを制した厩舎の後輩ロードカナロアが、高くそびえ立っていた壁を飛び越える。前年は不本意な形で5着に敗れたカレンチャンも2年連続で遠征し、両馬の力量から初制覇への期待が高まった。レースでは抜群の手応えで3番手を追走したロードカナロアが残り100mで混戦を断ち、2馬身半抜け出して完勝。横綱相撲で敗北の歴史を覆してみせた。

ロードカナロアは2013年も香港遠征を敢行。前年の3番人気から支持を拡大し、単勝1.8倍の圧倒的人気を集めると、好位勢の背後から徐々に進出して逃げ馬を射程圏に入れる余裕十分の追走。岩田康誠騎手のゴーサインを受けただけで先頭に立ち、残り300mからレース史上最大の5馬身差を築いて圧巻の連覇を果たした。

続く2014年もストレイトガールが3着と結果を出したものの、雪辱を期した翌年は9着に後退。その後はレッツゴードンキの6着(2017年)が最高と再び正念場を迎えつつある。

馬名 性齢 着順 騎手 調教師
2017 レッツゴードンキ 牝5 6 岩田康誠 梅田智之
ワンスインナムーン 牝4 12 Z.パートン 斎藤誠
2016 ビッグアーサー 牡5 10 R.ムーア 藤岡健一
レッドファルクス 牡5 12 M.デムーロ 尾関知人
2015 ミッキーアイル 牡4 7 浜中俊 音無秀孝
ストレイトガール 牝6 9 戸崎圭太 藤原英昭
サクラゴスペル 牡7 12 Z.パートン 尾関知人
2014 ストレイトガール 牝5 3 岩田康誠 藤原英昭
スノードラゴン 牡6 8 大野拓弥 高木登
リトルゲルダ 牝5 14 M.デムーロ 鮫島一歩
2013 ロードカナロア 牡5 1 岩田康誠 安田隆行
2012 ロードカナロア 牡4 1 岩田康誠 安田隆行
カレンチャン 牝5 7 池添謙一 安田隆行
2011 カレンチャン 牝4 5 池添謙一 安田隆行
パドトロワ 牡4 14 安藤勝己 鮫島一歩
2009 ローレルゲレイロ 牡5 13 藤田伸二 昆貢
2008 ローレルゲレイロ 牡4 8 四位洋文 昆貢
トウショウカレッジ 牡6 9 池添謙一 池添兼雄
2006 シーイズトウショウ 牝6 10 池添謙一 鶴留明雄
メイショウボーラー 牡5 中止 福永祐一 白井寿昭
2005 アドマイヤマックス 牡6 11 上村洋行 橋田満
2004 サニングデール 牡5 7 福永祐一 瀬戸口勉
カルストンライトオ 牡6 14 大西直宏 大根田裕之
2002 ショウナンカンプ 牡4 10 藤田伸二 大久保洋吉
ビリーヴ 牝4 12 武豊 松元省一
2001 ダイタクヤマト 牡7 12 江田照男 石坂正
メジロダーリング 牝5 13 吉田豊 大久保洋吉