香港スプリント

Hong Kong Sprint

2019/12/8(日) 15:25発走※出走日時は日本時間

シャティン競馬場

日本馬挑戦の歴史

強すぎる香港勢、ロードカナロアに続く逸材の出現が待たれる

香港カップと香港マイル、香港ヴァーズの3レースでG1昇格後2年以内に勝利をあげ、その後も上位争いに顔をのぞかせて実力を示した日本調教馬だが、香港スプリントでは厳しい戦いが続いた。香港スプリントがG1に昇格したのは2002年だが、2009年までに延べ10頭が挑戦し、そのうち6頭は10着以下に惨敗、最高でも7着と歯が立たなかった。

そんな状態に風穴を開けたのが、2011年のカレンチャンだった。破竹の5連勝でスプリンターズステークスを制したカレンチャンは、香港スプリントで日本調教馬として最高の5着に善戦。それも直線入口で進路を失い、追い出しを待たされる不利がなければ4着馬との1/4馬身差を逆転し、さらに上位も狙えたかという惜しい内容だった。そして、その一穴が翌年の突破口を開くことになる。

2012年のスプリンターズSを制したロードカナロアは、2着で厩舎の先輩カレンチャンとともに香港遠征を決行した。レースではロードカナロアが抜群の手応えで3番手を追走すると、残り100mから2馬身半抜け出して日本馬悲願の勝利。横綱相撲で敗北の歴史に終止符を打ち、日本短距離界に新たな扉を開いてみせた。

ロードカナロアは2013年も香港遠征を敢行すると、前年の3番人気から現地でも支持を拡大。単勝1.8倍の圧倒的人気を集めるまでに成長を遂げた。レース内容も人気に違わぬ物となり、好位勢の背後から徐々に進出すると、岩田康誠騎手にゴーサインを受けただけで先頭。レース史上最大の5馬身差を築く独走劇で圧巻の連覇を果たした。

続く2014年もストレイトガールが3着と結果を出したものの、雪辱を期した翌年は9着に後退。その後はレッツゴードンキが6着(2017年)、春秋スプリント制覇のファインニードルをもってしても8着(2018年)と、再び香港勢の厚い壁に行く手を阻まれつつある。

馬名 性齢 着順 騎手 調教師
2018 ファインニードル 牡5 8 川田将雅 高橋義忠
2017 レッツゴードンキ 牝5 6 岩田康誠 梅田智之
ワンスインナムーン 牝4 12 Z.パートン 斎藤誠
2016 ビッグアーサー 牡5 10 R.ムーア 藤岡健一
レッドファルクス 牡5 12 M.デムーロ 尾関知人
2015 ミッキーアイル 牡4 7 浜中俊 音無秀孝
ストレイトガール 牝6 9 戸崎圭太 藤原英昭
サクラゴスペル 牡7 12 Z.パートン 尾関知人
2014 ストレイトガール 牝5 3 岩田康誠 藤原英昭
スノードラゴン 牡6 8 大野拓弥 高木登
リトルゲルダ 牝5 14 M.デムーロ 鮫島一歩
2013 ロードカナロア 牡5 1 岩田康誠 安田隆行
2012 ロードカナロア 牡4 1 岩田康誠 安田隆行
カレンチャン 牝5 7 池添謙一 安田隆行
2011 カレンチャン 牝4 5 池添謙一 安田隆行
パドトロワ 牡4 14 安藤勝己 鮫島一歩
2009 ローレルゲレイロ 牡5 13 藤田伸二 昆貢
2008 ローレルゲレイロ 牡4 8 四位洋文 昆貢
トウショウカレッジ 牡6 9 池添謙一 池添兼雄
2006 シーイズトウショウ 牝6 10 池添謙一 鶴留明雄
メイショウボーラー 牡5 中止 福永祐一 白井寿昭
2005 アドマイヤマックス 牡6 11 上村洋行 橋田満
2004 サニングデール 牡5 7 福永祐一 瀬戸口勉
カルストンライトオ 牡6 14 大西直宏 大根田裕之
2002 ショウナンカンプ 牡4 10 藤田伸二 大久保洋吉
ビリーヴ 牝4 12 武豊 松元省一
2001 ダイタクヤマト 牡7 12 江田照男 石坂正
メジロダーリング 牝5 13 吉田豊 大久保洋吉