沿革
キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(G1)
2019年7月27日(土)15:40(日本時間 23:40)
イギリス アスコット競馬場
芝右2390m 3歳以上
負担重量:3歳牡・セン馬 55.5kg 牝馬 54 kg 4歳以上牡・セン馬 60kg 牝馬 59kg
賞金総額:125万0000ポンド
1着賞金:70万8875ポンド
※1=0円で換算
キングジョージ6世 &
クイーンエリザベスステークスの名称は、英国女王エリザベス2世の父ジョージ6世と母エリザベス王妃に由来している。両陛下の名を冠したレースは、1946年創設のジョージ6世ステークス(3200m)と、同じく1948年のクイーンエリザベスステークス(2400m)が別々に存在していたが、1951年にアスコット競馬場が国際的地位のあるレースを開催するべく統廃合。2400m(コース再計測によって2017年からは2390m)のキングジョージ6世 &
クイーンエリザベスSとして生まれ変わった。
第1回の1951年は大英博覧会の100周年に当たり、それを記念して英国祭(Festival of Britain)が開催されたのに合わせてキングジョージ6世 & クイーンエリザベス・フェスティバル・オブ・ブリテンSの名で実施。1着賞金は英国の競馬史上最高の2万5322ポンドだった。1972年になるとスポンサー制度を採用。1975年から2006年までは世界的なダイヤモンド商社のデビアス社がスポンサーについたことから、キングジョージ6世 &
クイーンエリザベス・ダイヤモンドSの名称で施行されていた。
歴史こそ1920年創設の凱旋門賞より浅いものの、欧州各国のダービーから程良い間隔を経た上で、3歳馬と古馬の最強クラスが相まみえる絶妙の開催日程もあり、上半期の総決算的な地位を築いている。なお、昨年までの計68回で3歳馬の30勝に対し、古馬は38勝。1970年から1992年までの計23回では3歳馬が16勝と古馬を圧倒していたものの、1993年以降の計26回では3歳馬がわずかに7勝しか挙げられていない。最後に優勝したのは2017年のエネイブルで、3歳馬は最近10年で3勝止まり。同期間では牝馬も3勝に留まっており、3歳馬6勝、牝馬7勝している凱旋門賞とは対照的な傾向が出ている。
なお、凱旋門賞と並んでヨーロッパ中・長距離路線の最高峰に位置づけられているキングジョージ6世 &
クイーンエリザベスSだが、地元の英国やアイルランド調教馬の活躍が目立っており、フランス調教馬は過去50年を遡ってもダリア(連覇)、モンジューとハリケーンランの親子による計4回しか優勝していない。ただし、2勝以上を挙げたのはそのダリア(1973、74年)と英国のスウェイン(1997、98年)だけ。スウェインはレース史上最高齢かつ唯一の6歳での優勝記録を保持している。
最多勝利騎手は伝説の名手レスター・ピゴットによる7勝。M.スタウト調教師は昨年のポエッツワードで単独最多の6勝目を挙げた。日本調教馬はこれまで5頭が参戦し、2006年ハーツクライの3着が最高。日本人騎手の最高着順は武豊騎手による2着(1994年ホワイトマズル)となっている。