日本からディアドラも参戦した前走のプリンスオブウェールズステークスで待望のG1初制覇を飾ったクリスタルオーシャン。その結果を受けた最新の世界ランクで単独首位に立ち、今季無敗の重賞3連勝と目下一番の勢いを感じさせる。昨年はゴードンリチャーズステークス、アストンパークステークス、ロイヤルアスコット開催のハードウィックステークスと3連勝し、キングジョージ6世＆クイーンエリザベスステークスではクビ差の2着に惜敗。今年は同じ2戦からロイヤルアスコット開催でプリンスオブウェールズSを選択し、G1制覇とスケールアップを果たしている。ほぼ同じ過程で明確に上昇曲線を描いており、ここでG1連勝を決める可能性は十分にある。

最大の敵となるエネイブルとは昨年のセプテンバーステークスで対戦経験があり、当時は3馬身半差で完敗を喫している。しかし、エネイブルより3.5kg重い61.5kgの酷量を負担していたうえ、内容もオールウェザーコースの4頭立てでエネイブルがスローペースの逃げから上がり勝負に持ち込んだもの。残り2ハロン手前ではエネイブルに並ぶ勢いも見せた。今回は女王エネイブルと文字通りに雌雄を決するだけでなく、世界ランク首位の立場として最強を賭けた大一番になる。