【ベルモントS】過去5年の傾向 前走KYダービー6着のマスターフェンサーは好走パターン
2019年06月06日 15:00
に3着と好走したラニ以来となる。今回は2014年以降の近5年のデータからベルモントSの傾向を探っていきたい。
まず表1はベルモントS近5年の3着以内馬一覧。近5年では15年のアメリカンファラオ、昨年のジャスティファイと2頭の三冠馬が出ている。前者はキャリア8戦目、後者は6戦目での三冠達成だった。14年にはカリフォルニアクロームが三冠に挑戦したが、4着と敗退。同馬はベルモントSが13戦目とキャリアを要していた。
1番人気馬が4着以下に敗れた14年や16年は2~3番人気馬も3着以内に入っておらず、4~8番人気の中位人気馬の好走が目立っていた。JRAでの馬券発売があった17年は人気順で2→1→8番人気で決まり、3連単2万8470円の配当となっている。
人気別では1番人気【2.1.0.2】、2番人気【1.1.1.2】でともに複勝率60%。3番人気馬は【0.0.0.5】と不振傾向にある。健闘が目立つのが8番人気馬で【0.2.1.2】。なお、9番人気以下の激走はなかった。
前走成績ではケンタッキーダービー組の好走が多く、近5年で9頭を占めている。日程がタイトなアメリカ三冠路線ではケンタッキーダービー後に二冠目のプリークネスステークスを回避して、ベルモントSに臨む馬の好走が目立っている。
表2は前走レース別3着以内数。近5年の3着以内馬15頭中9頭を占めるケンタッキーダービー組。この組を前走着順で分類すると、意外にも前走5着以内だったのは15年2着フロステッド(前走4着)のみ。前走6~9着馬の好走が目立ち、昨年3着ホフバーグら毎年1頭は3着以内に入っている。前走10着以下からも16年クリエイターが勝利し、一昨年は2・3着に好走している。
プリークネスS組は三冠馬となったアメリカンファラオとジャスティファイの2勝。16年3着のラニは前走5着から着順を上げての好走だった。ピーターパンステークス組とバラードンステークス組の好走馬はすべて前走で連対した馬だった。
表3は調教師別3着以内数。B.バファート調教師はアメリカンファラオとジャスティファイで2度の三冠を達成している。
注目したいのが、T.プレッチャー調教師。近5年で毎年2頭ずつ管理馬を出走させており、17年タップリットで勝利。のべ【1.2.1.6】で連対率30%・複勝率40%を誇る。今年も複数の登録馬がおり、出走してきたら注目しておきたい。
最後に表4は16年に3着と好走したラニと今年出走を予定しているマスターフェンサーとの米三冠レースでの比較。ラニは初戦のケンタッキーダービーで9着だったが、一戦ごとに着順を上げていった。
マスターフェンサーは前走のケンタッキーは6着(1位入線のマキシマムセキュリティは17着降着)。不良馬場で行われ、道中は最後方を追走。直線では内に進路を取り、猛然と追い込んで僅差まで持ち込んだ。残り2ハロンはメンバー中最速の脚を使っている。プリークネスSを回避し、今回はダート2400m戦。過去傾向的には表2で示した前走ケンタッキーダービー6~9着の好走パターンに入っている。スタミナは未知数な部分はあるが、道中でうまく脚を溜められれば、ラニを超える見せ場以上の活躍があってもおかしくない。