【香港ヴァーズ】過去10年の傾向 3年ぶりに日本馬の勝利なるか?
2019年12月05日 12:05
昨年はリスグラシューが惜しくも2着に敗れた香港ヴァーズ。今年は日本から3頭が参戦予定、3年ぶりの勝利となるか注目が集まる。過去10年のデータからレース傾向を探っていく。
まず表1は人気別成績。1番人気馬は一昨年のハイランドリールら2勝をあげており、連対率60%・複勝率70%。4番人気馬が16年サトノクラウンら最多の3勝をあげ、複勝率も1番人気馬に次ぐ54.5%と健闘している。他では2番人気馬が2勝、3・5・6番人気馬が1勝ずつ。昨年は6番人気だったエグザルタントが勝利している。勝ち馬はすべて上位6番人気以内に支持されていた。
対して、2着馬・3着馬は下位人気まで幅広く分布している。昨年は3着に10番人気エジーラが激走し、単勝人気順で6→2→10番人気の決着。3連単20万7950円の波乱となった。2・3着は伏兵の激走に注意しておきたい。
表2は前走レース別3着以内数。ブリーダーズCターフ組は一昨年のハイランドリールら2勝をあげ、連対数6回と最多だ。地元香港のジョッキークラブC組は昨年のエグザルタントら2勝。この組の連対馬4頭中3頭は5・6番人気だった。ジャパンC組は12年にレッドカドーが勝利。この組の3着以内馬3頭はいずれも前走5着以下から巻き返している。
メルボルンC組は11年ドゥーナデンが優勝。なお、凱旋門賞組は勝ち星がなく、2・3着止まりとなっている。
表3は前走距離別3着以内数。前走2400m組が一昨年のハイランドリールら4勝をあげ、3着以内数16回と過半数を占めている。
前走2000m組は昨年のエグザルタントら最多タイの4勝。前走2400m組と前走2000m組で3着以内馬の大半を占めている。その他、前走3000m以上組は11年ドゥーナデン(前走メルボルンC)が優勝。また、前走2500m組も09年ダリャカーナ(前走仏G2・ロワイヤリュー賞)が勝利をおさめている。
表4は調教国別3着以内数。フランス調教馬が14年フリントシャーら最多の3勝をあげ、3着以内数も12頭と非常に多い。昨年はヴァルトガイストが5着だったが、09~17年にかけて毎年1頭は3着以内に入っている。
2勝で続くのがイギリス、香港、アイルランドの各調教馬。イギリス調教馬は12年レッドカドーらが勝利し、2着3回で連対数ではフランス調教馬と並んでいる。アイルランド調教馬はハイランドリールが15~17年にかけて2勝・2着1回、昨年はエジーラが3着と、近4年続けて3着以内に入っている。日本馬も16年にサトノクラウンが勝利し、近3年続けて好走馬を出している。
表5は過去10年で3着以内に好走した日本馬と今年の出走予定馬。好走馬4頭のうち、トーセンバジル以外の3頭は芝2200m以上の重賞で勝利した経験があった。また近3年の好走馬にはいずれもモレイラ騎手が騎乗していた。
今年の日本馬3頭のうち、グローリーヴェイズは芝2400mの日経新春杯勝ち馬。モレイラ騎手が騎乗予定で最有力とみる。ラッキーライラックは前走エリザベス女王杯で勝利しているが、今回の芝2400mはやや距離が長いか。ディアドラは海外遠征慣れしているものの、勝利実績が芝2000mまででやはり2400mへの対応がカギを握る。