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【香港カップ】日本馬による3連勝なるか!? 香港カップ近5年のレース傾向

2021年12月09日 16:58

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 一昨年のウインブライト、昨年のノームコアと日本馬が連勝している香港カップ。JRAで馬券発売が開始された2016年以降近5年のデータを中心に、レース傾向を探っていく。

 表1は香港カップ近5年の3着以内馬一覧。日本馬が16年モーリス、一昨年のウインブライト、昨年のノームコアと3勝をあげている。昨年は1・2着が該当しており、毎年1頭は3着以内に入っている

 香港馬は17年タイムワープ、18年グロリアスフォーエバーと2勝。近5年の勝ち馬は日本馬か香港馬のどちらかから出ている。また、近2年は19年2着マジックワンド、昨年3着のマジカルとアイルランド調教馬が好走。両馬ともA.オブライエン厩舎所属だった。

 年齢ではいずれも4~6歳の間におさまっている。また近3年は牝馬が1頭ずつ連対している点にも注意したい。

 人気では1番人気馬が一昨年のウインブライトら2勝をあげ、近5年すべて3着以内と安定している。逆に2番人気馬は連対がなく、17年3着ネオリアリズムのみと不振。以下、3・4・5番人気馬が1勝ずつ。3着以内馬はすべて上位5番人気以内だった。

 ゲート番では近4年、内の1~3番に入った馬が2頭ずつ好走している点は要注目。コーナー4回でかつ1コーナーまでの距離が短く、内で脚を溜めた馬が好走しやすいのだろう。

 表2は3着以内馬の前走レース成績。天皇賞(秋)組と香港の前哨戦・ジョッキークラブカップ組が2勝ずつ。昨年はエリザベス女王杯組のノームコアが優勝している。

 日本馬では天皇賞(秋)組が5頭、エリザベス女王杯組と府中牝馬S組が1頭ずつ。前走東京芝を走った馬が毎年3着以内に入っている。前走着順は関係なく、昨年は前走10着以下だったノームコア、ウインブライトがそろって巻き返している

 香港馬で好走したのはすべて前走ジョッキークラブカップ組。この組の3着以内馬5頭中3頭は前走4着以下と、前哨戦の着順はあまり気にしなくて良いようだ。

 ただ、アイルランド調教馬は一昨年2着のマジックワンド、昨年3着のマジカルともに前走G1で連対を果たしていた。

 表3は過去10年で3着以内に好走した日本馬と今年の出走予定馬3頭。昨年までの3着以内馬10頭のうち、天皇賞(秋)組が過半数の7頭、エリザベス女王杯組が2頭、府中牝馬Sが1頭となっている。

 ラヴズオンリーユーは前走BCフィリー&メアターフを優勝。海外転戦となるが、今年4月の香港・クイーンエリザベス2世Cで優勝しており、コース経験があるのは心強い。今回が引退レースと伝えられており、実力を発揮できれば有終の美を飾る可能性は高い。

 レイパパレは近3走すべて2200m戦で、大阪杯を快勝した2000mに距離短縮するのは歓迎だろう。スムーズに先行できれば、十分巻き返せるはずだ。

 ヒシイグアスは好走馬が多く出ている天皇賞(秋)組。前走は約8か月ぶりの実戦ながら5着と内容は良かった。モーリスで香港カップでの優勝経験がある堀厩舎所属で、一叩きされた今回は面白い。

 ラヴズオンリーユーが勝利した今春のクイーンエリザベス2世Cでは日本馬が上位4着までを独占した。日本馬による香港カップ3連勝に期待したい。