アーモンドアイに続けるか?香港国際競走に挑む4頭の日本牝馬たち
2018年12月08日 11:55
今年の日本競馬は牝馬三冠とジャパンカップを制したアーモンドアイが席巻した。そこで気になるのが、現地9日に行われる香港国際競走に日本から参戦する牝馬4頭が、アーモンドアイに続くことができるのか、ということだ。レースに先立ち、香港ジョッキークラブの公式サイトが特集記事を掲載している。
香港国際競走にはこれまで20頭以上の牝馬が日本から挑戦したが、一度も勝利したことはない。フランスやアメリカ、ドバイなどで勝利を挙げてきた日本調教牝馬が、香港では2015年にヌーヴォレコルトが香港カップで2着に入ったのが最高成績だ。ただし今年の4頭はいずれも前例を覆すに十分なポテンシャルを秘めている。
香港カップに参戦するディアドラは昨年の秋華賞を制覇。今年3月にはドバイG1ドバイターフで3着と好走している。前走のG2府中牝馬ステークスを勝利と状態もよく、橋田満調教師は「天皇賞は間隔が詰まっていたので回避。1800mから2000mがベストの馬なので2200mのエリザベス女王杯は見送った」と語り、シャティン競馬場の芝もあっていると判断したことから香港カップに狙いを定めたことを明かしている。
2017年のドバイターフを制し、連覇を狙った今年は2着だったヴィブロスは香港マイルが引退レース。W.ビュイック騎手が手綱を取る。マイル戦は2016年3月のG3チューリップ賞12着以来で中距離がベストの馬ではあるが、友道康夫調教師は「ドバイターフを勝った時のように、コーナーがひとつのコースが最適な馬。それが香港参戦を決めた理由でもある」と語っていた。
香港ヴァーズに挑むクロコスミアは、2001年に同レースを制したステイゴールドの産駒。前走のエリザベス女王杯は9番人気だったが、2年連続の2着と善戦している。西浦勝一調教師は今春にドバイターフ(7着)へ出走した時より輸送距離が短い分だけ状態は上と語り、「前に付けられれば願ったり。いい枠順(1番)も後押しになるはずだ。ステイゴールドの娘が父親に続ければ最高」と期待を寄せている。
そのクロコスミアをエリザベス女王杯で下してG1初制覇を達成したリスグラシューも香港ヴァーズに出走する。牝馬の多くが輸送で馬体重を落とすものだが、現地到着後も食欲は旺盛だ。矢作芳人調教師も「馬体は戻ったし、これは本格化の証。12番枠もエリザベス女王杯と同じだし、運が向いているサインだ」と話していた。