凱旋門賞
2021/10/3(日) 23:05発走 パリロンシャン競馬場
性齢 | 牝4 |
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父 | ディープインパクト |
母 | ベストインザワールド |
母の父 | Galileo |
調教師 | A.オブライエン |
今年の凱旋門賞も日本調教馬による初制覇が期待されているが、その前に立ちはだかるのが日本生まれのディープインパクト産駒スノーフォール。父譲りの強烈なパフォーマンスを連発し、注がれる視線の熱さはクロノジェネシスやディープボンドに勝るとも劣らない。
覚醒は突然のことだった。近親の凱旋門賞馬ファウンドが2歳から活躍していたのに対し、スノーフォールは2歳時に7戦(出走取消1戦)して1勝止まり。フィリーズマイルを僚馬との取り違えでレースに出走した珍事があったものの結果は残せなかった。しかし、3歳を迎えた今年は初戦のミュージドラSを逃げ切って重賞初制覇。2歳戦の1600m以下から2000m以上に距離を延ばし、秘める才能が一気に開花した。そして、続く英オークスでは243回に及ぶ歴史を覆す16馬身の最大着差で圧勝。さらに愛オークスを8馬身半差、ヨークシャーオークスも4馬身差で完勝し、凱旋門賞の前売り1番人気まで評価を高めた。
しかし、前哨戦のヴェルメイユ賞では圧倒的な人気を背負いながら、英オークスでちぎり捨てたティオーナに不覚。右肩上がりだった評価も急落し、前売り1番人気も明け渡す事態を招いてしまった。ただ、1400m通過に1分32秒30を要す超スローペースから、正味直線だけの瞬発力勝負と敗因は明確。それまで圧勝続きだっただけに、死角を炙り出せたという面では意味のある前哨戦だったと解釈することもできる。名門チームが同じ轍を踏むはずはなく、本番で巻き返してくる可能性は高そうだ。