性齢 | 牡6 |
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父 | エイシンフラッシュ |
母 | ヴェラブランカ |
母の父 | クロフネ |
調教師 | 渡辺薫彦 |
芝で覚醒したヴェラアズールにとって、このドバイWC挑戦は二刀流か芝専念か、再び訪れた転換点となるのだろうか? デビューから16連戦とダートを主戦場としていたヴェラアズールだが、その原因は体質的な弱さにあった。当歳時に球節の手術を受け、2歳時には深管や骨瘤の症状も表面化。続出する脚部不安により調整は遅々として進まず、一時は体重が590kgを超えたという。しかし、関係者の献身により3歳3月に初陣を迎えた際は体重も514kgまで絞れ、ダートで4戦連続の入着から3か月後の5戦目には初勝利。約半年後の4歳初戦で2勝目を挙げるなど、8戦して掲示板をはずすことなく堅実に歩みを重ねた。
ところが、そこから8戦は3着が2回だけと頭打ちに。脚元の状態も安定したため、デビューからちょうど2年の昨年3月に芝を試すと、いきなりの勝利で新境地を開いた。3か月後には条件クラスを卒業し、オープン初戦の京都大賞典で重賞初制覇、続くジャパンCではG1初制覇と、大きな壁を次々と突破して一気にトップホースの仲間入りを果たした。
その過程を見れば、今回はシーマクラシックが適鞍と思われるが、素質開花のタイミングが脚元の安定と重なったのなら、今いちど、ダートを試してみるのも面白いかもしれない。ドバイやアメリカのダートは芝でも通用するスピードが必要とされることもあり、このトライは日本の競馬界に貴重な知見をもたらしてくれるはずだ。