【世界の調教師紹介 Vol.4】ジョン・サイズ
2018年04月19日 10:00
香港を代表する調教師のひとり。香港のチャンピオントレーナーには2001/2002年、2002/2003年、2003/2004年、2005/2006年、2007/2008年、2009/2010年、2011/2012年、2015/2016年、2016/2017年、2017/2018年、そして2018/2019年と計11度も輝いており、これはジョン・ムーア調教師の父であるジョージに並ぶ香港最多記録となっている。
ジョン・サイズ調教師はオーストラリア出身で、1954年7月10日生まれ。15歳の頃から厩舎で働き、24歳の若さでクイーンズランド州において調教師免許を取得した。その後1990年代前半にはブックメーカーの成績分析員を務めていた時期もあったが、1995年に再び調教師業に専念。1996年にニューサウスウェールズ州のランドウィック競馬場に厩舎を構えるとメキメキと頭角を現し、2000年にG1ジョージライダーSをアルマンスール、G1クイーンエリザベスSをジョージーボーイで制してトップトレーナーの仲間入りを果たした。
その後、2001/2002年シーズンに香港に拠点を移動。すると、最初のシーズンからエレクトロニックユニコーン(香港年度代表馬)でローカルG1(LG1)のスチュワーズCを制すなど活躍して、いきなりチャンピオンタイトルを獲得した。
2004年にはリヴァーダンサーでG1クイーンエリザベス2世Cに勝ち、香港での初G1制覇を記録。そのほか、当時の香港短距離三冠(LG1ボーヒニアスプリントトロフィー、LG1センテナリースプリントC、LG1チェアマンズスプリントプライズ)を達成して香港年度代表馬に輝いたグランドディライト、G1香港マイルの勝ち馬グロリアスデイズ、G1香港スプリント優勝のミスタースタニングとビートザクロック、G1チャンピオンズマイルを制したコンテントメント、サイトウィナーなど手がけたトップホースは数多い。2018年のピンハイスターでの勝利を含め香港ダービーも3勝。2016/2017年の94勝はそれまでアンソニー・クルーズ調教師が持っていた香港記録(91勝)を上回る新記録。2018年にはオーストラリアで競馬殿堂入りを果たした。
近年のG1勝ち
2021年
クイーンズシルバージュビリーC(香港):ワイクク
センテナリースプリントカップ(香港):ホットキングプローン
2020年
センテナリースプリントカップ(香港):ビートザクロック
スチュワーズカップ(香港):ワイクク
2019年
香港スプリント(香港):ビートザクロック
チェアマンズスプリントプライズ(香港):ビートザクロック
センテナリースプリントカップ(香港):ビートザクロック
2018年
チェアマンズスプリントプライズ(香港):アイヴィクトリー
センテナリースプリントカップ(香港):ディービーピン
2017年
香港スプリント(香港):ミスタースタニング
チャンピオンズマイル(香港):コンテントメント
2016年
クイーンズシルバージュビリーカップ(香港):コンテントメント
文:秋山 響(TPC)