昨年の香港マイルで王者ゴールデンシックスティを撃破し、世代交代を宣言したはずのカリフォルニアスパングルだが、その後は足踏みを続けている。香港マイルの次戦ではゴールデンシックスティの反撃にあっただけでなく、4歳三冠戦で鎬を削ったロマンチックウォリアーにも先着を許して3着。続く1400mのクイーンズシルバージュビリーCではラッキースワイネスに敗れ、マイル以下の距離で連敗と早々に足場を失ってしまった。

次戦のチェアマンズトロフィーこそ格下相手に貫禄勝ちしたものの、シーズン総決算の香港チャンピオンズマイルでは、またしてもゴールデンシックスティの後塵を拝し、直接対決で5連勝と寄せつけてこなかったビューティージョイにも差し込まれて3着。G1タイトルを追加できないままシーズンを終えた。捲土重来を期す今季は初戦のシャティントロフィーを逃げ切って幸先良くスタート。しかし、続く前走のジョッキークラブマイルでは香港ダービー馬ヴォイッジバブルに早めの追撃を受けるなど、息の入らない展開に引きずり込まれて4着と、デビューから20戦目にして初めて3着をはずす事態となった。

現状は香港マイルで見せつけたスピードが徒になっているような格好。マークを集める立場となり、後続の目標にされて最後に捕まる逃げ・先行馬の宿命に苦しんでいる。香港マイルでも上位争いは必至だが、連覇を果たして復権するには何らかの打開策が欲しい。