【世界の騎手紹介 Vol.27】ジョン・ヴェラスケス
2019年05月08日 15:00
2018年にはシスターチャーリーとのコンビだけでブリーダーズカップフィリー&メアターフを含むG1・4勝を挙げた、アメリカを代表する騎手のひとり。2004、2005年と2年連続してアメリカのチャンピオンジョッキーに輝き、2012年には現役であるにもかかわらずアメリカ競馬の殿堂入りを果たしている。プエルトリコ出身のジョン・ヴェラスケス騎手は1971年11月24日生まれ。プエルトリコの競馬学校を卒業後に同国でデビューすると、やがてその才能を同じプエルトリコ出身の名手アンヘル・コルデロJr.に見出され、1990年3月にアメリカ・ニューヨークへと移った。やがて90年代半ば頃からメキメキと頭角を現し、1995年にはタークパッサーでG1ターフクラシック招待ステークスを制してG1初制覇。1998年にはダホスとのコンビでG1ブリーダーズカップマイルに勝った。
21世紀を迎えるとさらに飛躍。2001~2004年には4年連続してニューヨークのリーディングに輝いたほか、冒頭でも記した通りG1ブリーダーズカップディスタフをアシャドで勝った2004年、G1トラヴァーズステークスをフラワーアリーで勝った2005年には2年連続して北米チャンピオンジョッキーの座に君臨。2005年にはG1ドバイワールドカップをロージズインメイで優勝した。
2007年には牝馬のラグズトゥリッチズでG1ベルモントステークスを制して米三冠レース初制覇。G1ケンタッキーダービーにも2011年のアニマルキングダム、2017年のオールウェイズドリーミングで2勝を挙げている(ベルモントSは2012年にもユニオンラグズで優勝)。
これまでの北米での収得賞金は4億ドルを超え、歴代1位。北米通算勝利数も6000オーバー。後輩騎手からの信頼も厚く、「ザ・キャプテン」と呼ばれている。
近年のG1勝ち
2018年:
BCフィリー&メアターフ(アメリカ):シスターチャーリー
ファーストレディS(アメリカ):アレイビングビューティー
ホープフルS(アメリカ):マインドコントロール
ビヴァリーD.S(アメリカ):シスターチャーリー
セクレタリアトS(アメリカ):キャリック
ダイアナS(アメリカ):シスターチャーリー
ジェニーワイリーS(アメリカ):シスターチャーリー
フロリダダービー(アメリカ):オーディブル
2017年:
ハリウッドダービー(アメリカ):モータウン
クラークH(アメリカ):シーキングザソウル
BCマイル(アメリカ):ワールドアプルーバル
BCディスタフ(アメリカ):フォーエバーアンブライドルド
ウッドバインマイルS(カナダ):ワールドアプルーバル
マンノウォーS(アメリカ):ジューコワ
ケンタッキーダービー(アメリカ):オールウェイズドリーミング
フロリダダービー(アメリカ):オールウェイズドリーミング
2016年:
クイーンエリザベス2世チャレンジカップS(アメリカ):タイムアンドモーション
ジョッキークラブゴールドカップ招待(アメリカ):ホッパーチュニティ
バレリーナS(アメリカ):ハヴユーゴーンアウェイ
マンノウォーS(アメリカ):ウェイクフォレスト
ラトロワンヌS(アメリカ):カラライナ
アップルブロッサムS(アメリカ):フォーエバーアンブライドルド
ウッドメモリアルS(アメリカ):アウトワーク
ドンH(アメリカ):ムシャウィッシュ
文:秋山 響(TPC)