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【キングジョージ現地レポート】名調教師を直撃!現地でのレース見解は!?

2019年07月25日 14:00

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 現地24日、前日に最終追い切りを行なったシュヴァルグラン(牡7歳、栗東・友道康夫厩舎)は、厩舎内でのウォーキングマシーンで約1時間の運動にとどまった。

 友道調教師は「飼い葉食いもいつも通りで、追い切った反動は見られません。ここまでは凄く順調に来ています」と笑みを見せて語った。

 このように順調に来ているシュヴァルグランだが「今年のメンバーを見ると簡単なレースにはならないでしょう」と語るのがM.プレスコット調教師だ。

 M.スタウト調教師同様、王室から“サー”の称号をいただくベテラン調教師は、以前、三浦皇成騎手がイギリスで修行した際、彼を受け入れた事でも有名な伯楽だ。今年のメンバーと、シュヴァルグランの可能性について、次のように語る。

 「シュヴァルグランがジャパンカップを勝った事は知っています。ただ、それは少し前の話でしたよね(2017年)。現在のエネイブルの強さを考えると彼にとっては厳しい一戦になるのではないでしょうか?」

 凱旋門賞を連覇し、ブリーダーズカップターフも優勝。一昨年にはこのキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスも勝っている最強牝馬が、やはり一枚上というのが彼の見解だ。

 「キングジョージはG1の中のG1ですからね。エネイブル以外にも強豪がひしめいている。日本馬にとっては2着出来れば上出来なんじゃないかな……」


それぞれの見解を語るシムコック師(左)とダンロップ師(右)。(Photo by Satoshi Hiramatsu)

 同じくエネイブルが一歩リードとみているのがE.ダンロップ調教師だ。スノーフェアリーでエリザベス女王杯(G1)を連覇(2010、11年)するなど、日本でもお馴染みの名調教師は言う。

 「休み明けにも関わらず前走ではさすがの強さを見せたエネイブル。彼女が一度使われた事で今回はもっと良くなって出て来る事でしょう。そうなると、これを負かすのはちょっと大変な事だと思います」

 そんな中でも、逆転の可能性があれば?と聞くと、一つ頷いた後、シリアスな表情で口を開いた。

 「勿論、他にも良い馬は出ています。クリスタルオーシャンは充実しているし、エイダン(オブライエン調教師)も良い馬を送り込んで来るでしょう。いずれにしても素晴らしくレベルの高いレースになる事は間違いないでしょう」

 このように現地でも“エネイブル絶対”という雰囲気が漂う中、異を唱えたのはD.シムコック調教師だ。古くはH.ターナー騎手でジュライカップを勝ったドリームアヘッド、近年ではシェイクザイードロードなどで長距離G1を席巻、日本馬と関りのあるところでは日本でも馬券の発売されたプリンスオブウェールズステークスやドバイシーマクラシックにも出走したデザートエンカウンターで昨年のカナディアンインターナショナルステークス(G1)を制したこの調教師は次のように語る。

 「私が期待しているのはクリスタルオーシャンです。この馬はどんな相手と走っても大崩れをした事がない。エネイブルには実際に負けているけど、いつもそれほど大きな差はついていない。臨戦過程もこの馬の方が良いし、一発を期待したいね」

 さて、地元調教師の見解が果たしてどう出るか? 結果を楽しみにしたい。

取材・文:平松さとし

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