昨年は5戦したうちの3戦を海外遠征に費やし、ドバイターフ、BCマイル（米国）、そして香港マイルと3か国を巡った。そして、最良の結果を残したのがこのドバイターフだった。レースでは中団の内ラチ沿いを折り合い良く進み、直線では先頭に抜け出す大きな見せ場。ロードノースに並ぶ間もなくかわされて結果は2着も、M.バルザローナ騎手の巧みな手綱捌きに導かれて完ぺきな立ち回りを披露した。

これでステップアップしたかに思われたが、再始動の毎日王冠では中団のまま8着に完敗。次戦のBCマイルは叩き2戦目の効果を期待されたものの、スタートダッシュが利かず後方からの追走を余儀なくされると、先行馬が押し切る流れも向かず不完全燃焼に終わってしまった。それでも、続く前走の香港マイルは結果こそ6着も、内ラチ沿いの3番手から直線半ばで先頭争いに加わり善戦。勝ち馬との2馬身3/4差はドバイターフでの3馬身よりも小さく、内容としては同程度の価値を見出すこともできるだろう。

毎日王冠は外枠から、BCマイルはゲートで後手を踏み完敗したが、ドバイターフや香港マイルは互角の発馬から内ラチ沿いで脚を溜めて上位争いに加わっている。この形が一つの鍵になりそうで、今回はバルザローナ騎手とのコンビが1年ぶりに復活するだけに、再現を期待できるかもしれない。