ドバイターフ

2022/3/27(日) 00:20発走 メイダン競馬場

日本馬挑戦の歴史JAPANESE HISTORY

2014年から猛チャージ、参戦機会6回で4勝7連対

ドバイターフは日本調教馬が通算5勝を記録し、ドバイワールドカップデーの各レースの中で最も好相性。ただし、そのうち4勝は2014年以降に挙げたもので、2001年の初参戦(イーグルカフェ)から2021年まで歴史を分割すると、前半と後半で戦績のコントラストが鮮明に表れている。

創設当初は日本調教馬の遠征が散発的で、イーグルカフェの初参戦から次の遠征馬が現れるまで5年の空白が生じた。2007年になるとアドマイヤムーンとダイワメジャーの2頭が遠征し、アドマイヤムーンが1着、ダイワメジャーも3着と、参戦機会3回目で早くも結果を出す。しかし、その後は名牝ウオッカが2年連続で遠征するも結果を出せず、2010年から2013年までの遠征は1頭のみと、勝ち負け以前に機会そのものが不足していた。

そうした状況が2014年を境に一変する。過去最多の3頭が一挙に遠征すると、ジャスタウェイがともに参戦したトウケイヘイローの生む弛みないペースに乗って圧勝。従来の時計を2秒余り短縮する1分45秒52のトラックレコード、レース史上最大の6馬身1/4差と、現在も残る2つの快記録を叩き出して日本に2勝目をもたらした。この勝利でレーティング130を得たジャスタウェイは、2014年のロンジンワールドベストレースホースランキング首位に輝いている。

これを契機に日本調教馬の参戦頭数と成績が飛躍的に伸張し、国内のG1では善戦止まりだったがリアルスティールが2016年のドバイターフで待望のG1初制覇。続く2017年はリアルスティールが現地入り後に出走取消のアクシデントに見舞われるも、もう1頭遠征していたヴィブロスが欧州帰国後にマイルG1を3勝するリブチェスターらを一蹴し、日本調教馬はジャスタウェイから出走機会3連勝を果たす。また、2018年は勝利こそならなかったものの、ヴィブロスが2着、リアルスティールとディアドラは3着同着で存在感を示した。

さらに、2019年にはジャパンCを驚異的なタイムで圧勝し、すでに世界的な名声を得ていたアーモンドアイが下馬評通りの快勝劇。ヴィブロスも3年連続の連対となる2着に続き、日本調教馬による初のワンツーを決めた。コロナ禍での開催中止を経た2021年も単騎参戦のヴァンドギャルドが2着を死守するなど、2014年以降の日本調教馬は不参戦の2015年を除く6回連続で連対し、合計4勝(7連対)と目覚ましい活躍を見せている。

馬名 性齢 着順 騎手 調教師
2021 ヴァンドギャルド 牡5 2 M.バルザローナ 藤原英昭
2019 アーモンドアイ 牝4 1 C.ルメール 国枝栄
ヴィブロス 牝6 2 M.バルザローナ 友道康夫
ディアドラ 牝5 4 J.モレイラ 橋田満
2018 ヴィブロス 牝5 2 C.デムーロ 友道康夫
リアルスティール 牡6 3 M.バルザローナ 矢作芳人
ディアドラ 牝4 3 C.ルメール 橋田満
クロコスミア 牝5 7 岩田康誠 西浦勝一
ネオリアリズム 牡7 8 J.モレイラ 堀宣行
2017 ヴィブロス 牝4 1 J.モレイラ 友道康夫
2016 リアルスティール 牡4 1 R.ムーア 矢作芳人
2014 ジャスタウェイ 牡5 1 福永祐一 須貝尚介
ロゴタイプ 牡4 6 C.デムーロ 田中剛
トウケイヘイロー 牡5 7 武豊 清水久詞
2012 ダークシャドウ 牡5 9 福永祐一 堀宣行
2009 ウオッカ 牝5 7 武豊 角居勝彦
2008 ウオッカ 牝4 4 武豊 角居勝彦
アドマイヤオーラ 牡4 9 安藤勝己 松田博資
2007 アドマイヤムーン 牡4 1 武豊 松田博資
ダイワメジャー 牡6 3 安藤勝己 上原博之
2006 ハットトリック 牡5 12 O.ペリエ 角居勝彦
アサクサデンエン 牡7 16 武豊 河野通文
2001 イーグルカフェ 牡4 9 武豊 小島太