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【世界の調教師紹介 Vol.11】アンソニー・クルーズ

2018年10月24日 14:00

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香港の競馬ファンに愛され続けるスター。現在は調教師で、香港のチャンピオントレーナーの座には1999/2000年、2004/2005年とこれまで2度輝いている。通称トニー・クルーズ。

アンソニー・クルーズ調教師は1956年12月24日生まれ。父ジョニーは香港のアマチュア騎手で、1965年の香港ダービーを勝った名手だった。兄デレクもG1香港マイルをグッドババ、G1香港スプリントをナチュラルブリッツで制した香港の調教師。

3歳で初めて馬に跨がったというクルーズ調教師は香港ジョッキークラブ騎手養成所の第1期生として1973/74年シーズンにデビュー。瞬く間に頭角を現し、1978/79年に初めてチャンピオンジョッキーに輝くと、1996年に引退するまで計6度(そのほか1980/81年、1982/83年、1983/84年、1985/86年、1994/95年)も同タイトルを獲得。香港における通算勝利数の946勝はダグラス・ホワイト騎手に抜かれるまでの香港記録だった。

1980年代にアジアから欧州に渡って活躍したことも特筆すべき点。トリプティクとコンビを組んで、1986、1987年と連覇したG1英チャンピオンS、1987年のG1フェニックスチャンピオンS(現:愛チャンピオンS)などに優勝。ほかにも1988年の仏G1ヴェルメイユ賞をインディアンローズ、1989年のG1仏オークスをレディインシルバーで制した。なお、トリプティクでは1987年に日本の富士Sにも優勝。その鮮烈な末脚はまるでワープしたようだと評された。

1997年に香港で厩舎を開業。冒頭で記したようにこれまで2度チャンピオンに輝いたほか、G1香港スプリント連覇を含む17連勝を挙げたサイレントウィットネス、G1香港カップ連覇のカリフォルニアメモリー、G1チャンピオンズマイル連覇のブリッシュラック、G1香港カップの勝ち馬で、2018年のG1香港ゴールドCでは香港競馬史上初めて芝2000mで2分の壁を突破して優勝したタイムワープ、2018年のG1クイーンエリザベス2世Cを勝ったパキスタンスターなどを管理。サイレントウィットネスではG1スプリンターズS、ブリッシュラックではG1安田記念も制している。

近年のG1勝ち
2018年:
チャンピオンズ&チャターC(香港):パキスタンスター
クイーンエリザベス2世C(香港):パキスタンスター
香港ゴールドC(香港):タイムワープ

2017年:
香港カップ(香港):タイムワープ

2016年:
香港マイル(香港):ビューティーオンリー
チャンピオンズ&チャターC(香港):ブレージングスピード

文:秋山 響(TPC)

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