メーンレースのクラシックなどとともに、ブリーダーズカップ（BC）創設当初からプログラムにある7レースのうちの1つで、同じくマイルと並びBCの歴史において芝レースの中核を担ってきた。

レースは歴史的に欧米対決の構図となっており、1984年の第1回から1998年の第15回まではカナダを含む北米勢が9勝。1986年（第3回）には凱旋門賞を圧勝した英国のダンシングブレーヴが参戦して単勝1.50倍の人気を集めたものの、同じリファール産駒のマニラがシアトリカルをクビ差で抑え、ワンツーフィニッシュによってアメリカに初優勝がもたらされた。

しかし、1999年以降は欧州勢が圧倒するようになり、2003年にはアイルランドのハイチャパラルとアメリカのジョハーがBC史上初となる同着優勝を飾る一方、2008年から2023年までの16回では、英国のコンデュイットが唯一の連覇（2008年、2009年）を達成するなど欧州勢が計13勝。芝の中・長距離戦らしく欧州調教馬が支配的な地位を築くに至った。

最速の勝ち時計は2012年のリトルマイクによる2分22秒83（サンタアニタパーク競馬場）で、最大着差は2007年のイングリッシュチャンネルによる7馬身差。騎手の最多勝利はL.デットーリの5勝、調教師はA.オブライエンの7勝。2011年にセントニコラスアビーで制したJ.オブライエンの18歳（当時）は、騎手による最年少のBC勝利記録となっている。

日本調教馬の遠征は2012年のトレイルブレイザー（4着）と2023年のシャフリヤール（3着）による2回のみ。どちらもサンタアニタパーク競馬場が舞台で、トレイルブレイザーは前出のリトルマイクから約2馬身半差、シャフリヤールも1着のオーギュストロダンに1馬身1/4差と善戦した。

※2000年以降を記載