ドバイターフ 2023/3/26(日) 00:10発走 メイダン競馬場

日本馬挑戦の歴史JAPANESE HISTORY

直近の参戦機会で7戦5勝、日本調教馬はレースを支配する存在に

日本調教馬はドバイターフ(当時はドバイデューティフリー)がG1に昇格した前年の2001年にイーグルカフェが初参戦。それから2006年までに、同じ芝G1のドバイシーマクラシックともども計3頭が遠征したが、シーマクラシックで2勝を記録した一方、ターフでは9着が最高と対照的な結果になっていた。

しかし、2007年にはアドマイヤムーンとダイワメジャーの2頭が遠征し、アドマイヤムーンが初優勝。ダイワメジャーも3着に善戦して2頭が同時に入着を果たし、シーマクラシックとは異なる形の成果を出した。その後は遠征そのものが散発的だったこともあり、再び上位争いから遠ざかることになったが、そうした状況が2014年を境に一変する。

それまでの沈黙を破るように過去最多の3頭が遠征した日本勢は、ジャスタウェイがレース史上最大の6馬身1/4差を開くと同時に、従来の時計を2秒余り短縮する1分45秒52のトラックレコードを叩き出して圧勝。現在も残る2つの快記録を刻んで日本に2勝目をもたらす。その圧倒的なパフォーマンスはレーティング130に評価され、2014年のロンジンワールドベストレースホースランキング首位にも輝いた。

これを契機に日本調教馬の参戦頭数と成績が飛躍的に伸張し、2016年にはリアルスティールが待望のG1初制覇。続く2017年はリアルスティールが現地入り後に出走取消のアクシデントに見舞われるも、もう1頭遠征していたヴィブロスが後の欧州マイルG1レース3勝馬リブチェスターらを一蹴し、日本勢はジャスタウェイから出走機会3連勝を果たす。また、2018年は勝利こそならなかったものの、ヴィブロスが2着、リアルスティールとディアドラも3着同着で実力を示した。

さらに、2019年には世界的な名声を得ていたアーモンドアイが下馬評通りに快勝すると、ヴィブロスも2着で3年連続の連対を果たし、日本調教馬による初のワンツーフィニッシュを決める。また、コロナ禍による2020年の開催中止を経た2021年もヴァンドギャルドが2着を確保した。

そして、2022年はパンサラッサが前年の覇者ロードノースと史上初の同着優勝。わずかハナ差の3着にもヴァンドギャルドが迫る熱戦を演じるなど、日本調教馬は2014年以降の参戦機会で7回連続の連対、合計5勝と今や支配的な存在となっている。

馬名 性齢 着順 騎手 調教師
2022 パンサラッサ 牡5 1 吉田豊 矢作芳人
ヴァンドギャルド 牡6 3 M.バルザローナ 藤原英昭
シュネルマイスター 牡4 8 C.ルメール 手塚貴久
2021 ヴァンドギャルド 牡5 2 M.バルザローナ 藤原英昭
2019 アーモンドアイ 牝4 1 C.ルメール 国枝栄
ヴィブロス 牝6 2 M.バルザローナ 友道康夫
ディアドラ 牝5 4 J.モレイラ 橋田満
2018 ヴィブロス 牝5 2 C.デムーロ 友道康夫
リアルスティール 牡6 3 M.バルザローナ 矢作芳人
ディアドラ 牝4 3 C.ルメール 橋田満
クロコスミア 牝5 7 岩田康誠 西浦勝一
ネオリアリズム 牡7 8 J.モレイラ 堀宣行
2017 ヴィブロス 牝4 1 J.モレイラ 友道康夫
2016 リアルスティール 牡4 1 R.ムーア 矢作芳人
2014 ジャスタウェイ 牡5 1 福永祐一 須貝尚介
ロゴタイプ 牡4 6 C.デムーロ 田中剛
トウケイヘイロー 牡5 7 武豊 清水久詞
2012 ダークシャドウ 牡5 9 福永祐一 堀宣行
2009 ウオッカ 牝5 7 武豊 角居勝彦
2008 ウオッカ 牝4 4 武豊 角居勝彦
アドマイヤオーラ 牡4 9 安藤勝己 松田博資
2007 アドマイヤムーン 牡4 1 武豊 松田博資
ダイワメジャー 牡6 3 安藤勝己 上原博之
2006 ハットトリック 牡5 12 O.ペリエ 角居勝彦
アサクサデンエン 牡7 16 武豊 河野通文
2001 イーグルカフェ 牡4 9 武豊 小島太