コラム

Column

【世界の馬主紹介 Vol.1】ゴドルフィン

2018年03月26日 15:30

  • 友だち追加数

UAE(アラブ首長国連邦)を構成する首長国のひとつであるドバイの首長であり、UAEの副大統領と首相も務めるモハメド殿下(Sheikh Mohammed bin Rashid Al Maktoum)が率いる馬主・生産組織。ロイヤルブルーの馬主服がターフに映える。

イギリス留学中に競馬に魅了されたモハメド殿下は、当初は主に個人名義で走らせ、オーソーシャープ(G1英1000ギニー、G1英オークス、G1英セントレジャー優勝)、オペラハウス(G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)、シングスピール(G1ジャパンカップ)などが活躍していたが、1992年に暖かいドバイで越冬させて、春に欧州に戻すというアイデアを実践する組織としてゴドルフィンを始動させると、いきなりバランシーンで1994年のG1英オークスとG1愛ダービーに優勝。徐々に軸足をそちらに移していった。

現在のゴドルフィンは、当初のコンセプトに留まらない巨大組織となっており、日本を含めて世界中で600頭以上もの現役馬を所有。2016年には生産部門としてのダーレーも経営統合されて、ゴドルフィンの名の下でひとつとなった(ただし、ダーレーはイギリス、アイルランド、フランス、アメリカ、オーストラリア、日本で展開する種牡馬事業のブランドネームとしては存続)。

イギリスのチャンピオンオーナーに2017年を含めて12回も輝き、これまでのG1勝ちは世界中で250以上。日本でも2018年3月にファインニードルでG1高松宮記念を制してG1初制覇を果たした。代表的な名馬としてはG1ドバイワールドCを圧勝したドバイミレニアム、G1凱旋門賞馬サキー、G1英ダービー・G1凱旋門賞・G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを含む4戦無敗のラムタラ(モハメド殿下の甥で、当時19歳だったサイード・マウトゥーム殿下の所有馬。実質的にゴドルフィンがオペレート)などが挙げられる。

現在、ゴドルフィンの所有馬はUAEとイギリスではサイード・ビン・スルール調教師とチャーリー・アップルビー調教師が専属調教師として馬を管理(ただし他の厩舎にもゴドルフィンの馬はいる)し、ウィリアム・ビュイック騎手とジェームズ・ドイル騎手が主戦を務める。またオーストラリアではジェームズ・カミングス調教師が専属調教師(騎手は多様)の立場にあり、フランスではミカエル・バルザローナが主戦騎手を務めている(調教師はアンドレ・ファーブル調教師、アンリ=アレックス・パンタル調教師などがメイン)。

近年のG1勝ち
2018年:
高松宮記念(日本):ファインニードル
ジェベルハッタ(UAE):ブレアハウス
ランドウィックギニー(オーストラリア):ケメンタリ
C.F.オーS(オーストラリア):ハートネル

2017年:
BCフィリー&メアターフ(アメリカ):ウハイダ
BCターフ(アメリカ):タリスマニック
マルセルブサック賞(フランス):ワイルドイリュージョン
フライトS(オーストラリア):アリジー
ムーランドロンシャン賞(フランス):リブチェスター
スプリントC(イギリス):ハリーエンジェル
ジュライC(イギリス):ハリーエンジェル
ジャンプラ賞(フランス):サンダースノー
クイーンアンS(イギリス):リブチェスター
セントジェームズパレスS(イギリス):バーニーロイ
ストラドブロークH(オーストラリア):インペンディング
ロッキンジS(イギリス):リブチェスター
サンタラリ賞(フランス):ソベツ
ガネー賞(フランス):クロスオブスターズ
シドニーC(オーストラリア):ポラライゼーション
ジェニーワイリーS(アメリカ):ディッキンソン
ドンカスターマイル(オーストラリア):イッツサムワット
ドバイシーマクラシック(UAE):ジャックホブス

2016年:
クリテリウムアンテルナシオナル(フランス):サンダースノー
マルセルブサック賞(フランス):ウハイダ
ターンブルS(オーストラリア):ハートネル
エプソムH(オーストラリア):ハウラキ
ゴールデンローズS(オーストラリア):アスターン
ジャックルマロワ賞(フランス):リブチェスター
ホイットニーS(アメリカ):フロステッド
エクリプスS(イギリス):ホークビル
メトロポリタンH(アメリカ):フロステッド
ロッキンジS(イギリス):ベラルド
カンタベリーS(オーストラリア):ホラー
ジェベルハッタ(UAE):トリスター

文:秋山 響(TPC)

ページトップへ