2024年の賞金総額は前年から変動は無く2600万香港ドルとなるが、為替相場の変動で円建ての賞金総額は約5000万円増となり、1着賞金も3000万円ほど増加した。日本との比較では高松宮記念とスプリンターズS（総額3億6820万円、1着1億7000万円）をそれぞれ1億円余り上回っている。

創設は香港国際競走の4レースで最も遅く1999年。リステッドの直線1000mで始まったレースは、2年目の2000年に国際G3、3年目の2001年に国際G2と順次格上げされ、4年目の2002年には早くも国際G1に昇格した。2006年には直線からコーナーのある1200mに条件が変更され、これをもって1200mから2400mの香港ヴァーズまで400m刻みのG1レースから成る今日の香港国際競走の施行形態となった。

レースは歴史的に地元の香港調教馬が圧倒しており、G1昇格後では2002年から2009年まで8連勝、2014年から2019年まで6連勝するなど、2023年までの22回で18勝と外国からの遠征馬を寄せつけていない。外国調教馬は2010年のジェイジェイザジェットプレーン（南アフリカ）、2012年と2013年に連覇した日本のロードカナロア、2020年のダノンスマッシュの3頭で計4勝止まり。G3およびG2時には豪州のファルヴェロンが連覇した。

G1昇格後の連覇はロードカナロアの他にサイレントウィットネス（2003、2004年）、ミスタースタニング（2017、2018年）の計3頭。セイクリッドキングダム（2007年、2009年）とエアロヴェロシティ（2014年、2016年）も2勝している。なお、2013年にロードカナロアが2着馬につけた5馬身差は、このレースだけでなく香港国際競走の全レースにおける着差レコードでもある。

IFHA（国際競馬統括機関連盟）による2023年の「世界のトップ100G1レース」では71位タイ（レースレーティング117.00）。同55位タイのセンテナリースプリントCとチェアマンズスプリントプライズ（レースレーティング117.50）に続く3番目の位置づけだが、日本のスプリンターズSと高松宮記念はともにランク外。昨年の日本勢はジャスパークローネの7着（10頭立て）が最高だった。

※G1昇格後の優勝馬について記載
※2005年まで直線1000m